Clarivate – Japan https://clarivate.com/ja/ Accelerating Innovation Thu, 28 Sep 2023 12:26:02 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.2.2 https://clarivate.com/ja/wp-content/themes/clarivate/src/img/favicon-32x32.png Clarivate – Japan https://clarivate.com/ja/ 32 32 英語論文の執筆が上手くなる:「序論」と「考察」の英語表現ポイント(第2回) https://clarivate.com/ja/blog/getting-better-at-writing-papers-part2in-english/ https://clarivate.com/ja/blog/getting-better-at-writing-papers-part2in-english/#respond Tue, 26 Sep 2023 08:48:09 +0000 https://clarivate.com/ja/?p=8505 2023年も後半にさしかかりましたが、研究の進捗状況はいかがでしょうか。秋の国際学会発表に向けてプレゼンの準備をしている研究者の方や、執筆途中の論文を一気に仕上げたいという研究者の方とお話する機会があり、論文の山場といえる「考察」の英語表現が難しい、というご意見を聞くことがありました。   論文執筆の伝統的な論述形式であるIMRAD(イムラッド)では、論文の各セクションとなるIntroduction(序論)、Methods(方法)、Results(結果)、そしてDiscussion(考察)を使用して、効果的に著者の主張を伝えます。具体的には、「序論」で研究のテーマと解決すべき問題を明確に伝え、「方法」で実際に何を行ったかを詳説し、「結果」で主要な結果を提示します。そして、最後に「考察」で、「序論」であげた問題に照らした推論を述べます。特に、「序論」であげた問題が研究によって解決できたかどうかを述べます。   さて、データベースWeb of Scienceから抽出した、インパクトファクターが付与されたジャーナルに掲載の論文から、「序論」と「考察」の一部を読んでみましょう。「オープンソース」を指定したWeb of Scienceの検索により、論文全文を入手します。今回は生成AIであるChatGPTをトピックに選びました。   タイトル: Decisions with ChatGPT: Reexamining choice overload in ChatGPT recommendations ChatGPTを用いた意志決定:ChatGPTの推薦における選択肢過多の再評価 JOURNAL OF RETAILING AND CONSUMER SERVICES, 75, Nov 2023 「序論」の書き出しの1文を読みます。   Introduction Recent years have seen rapid development in artificial intelligence (AI) and machine learning (ML) technologies, transforming the way we interact with our […]

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2023年も後半にさしかかりましたが、研究の進捗状況はいかがでしょうか。秋の国際学会発表に向けてプレゼンの準備をしている研究者の方や、執筆途中の論文を一気に仕上げたいという研究者の方とお話する機会があり、論文の山場といえる「考察」の英語表現が難しい、というご意見を聞くことがありました。

 

論文執筆の伝統的な論述形式であるIMRAD(イムラッド)では、論文の各セクションとなるIntroduction(序論)、Methods(方法)、Results(結果)、そしてDiscussion(考察)を使用して、効果的に著者の主張を伝えます。具体的には、「序論」で研究のテーマと解決すべき問題を明確に伝え、「方法」で実際に何を行ったかを詳説し、「結果」で主要な結果を提示します。そして、最後に「考察」で、「序論」であげた問題に照らした推論を述べます。特に、「序論」であげた問題が研究によって解決できたかどうかを述べます。

 

さて、データベースWeb of Scienceから抽出した、インパクトファクターが付与されたジャーナルに掲載の論文から、「序論」と「考察」の一部を読んでみましょう。「オープンソース」を指定したWeb of Scienceの検索により、論文全文を入手します。今回は生成AIであるChatGPTをトピックに選びました。

 

タイトル:

Decisions with ChatGPT: Reexamining choice overload in ChatGPT recommendations

ChatGPTを用いた意志決定:ChatGPTの推薦における選択肢過多の再評価

JOURNAL OF RETAILING AND CONSUMER SERVICES, 75,

Nov 2023

「序論」の書き出しの1文を読みます。

 

  1. Introduction

Recent years have seen rapid development in artificial intelligence (AI) and machine learning (ML) technologies, transforming the way we interact with our surroundings and revolutionizing many aspects of our lives, including consumer decision-making (Hu and Pan, 2023; Jan et al., 2023; Mariani et al., 2022; Melumad et al., 2020; Ruan and Mezei, 2022).

 

「昨今、人工知能と機械学習技術の急速な発展により、周囲との関わり方が変わり、消費者の意志決定をはじめとした生活の多くの側面において革命的な変化が起こっている」と書かれています。引用文献が複数あがっています。「序論」に典型的な、無生物主語を使ったSVO構文、現在完了形による書き出しです。

 

次の段落の第1文目を読みます。

 

Chatbots powered by GPT (Generative Pre-trained Transformer) models have become increasingly popular due to their advanced language processing capabilities. ChatGPT can understand the context of the conversation and provide more accurate and relevant recommendations (Dwivedi et al., 2023; Stokel-Walker and Van Noorden, 2023; Zhai, 2022).

 

主題である「GPTモデルを利用したチャットボット」を主語として使っています。「高度な言語処理能力を持つため、話題となっている」とあります。この文の主語Chatbots powered by GPT modelsを引き継ぐ次の文では、焦点を当ててChatGPTを主語にしています。「ChatGPTは会話の文脈を理解し、より正確かつ関連性のある推薦を提供できる」とあります。

 

また、続く段落では、より具体的に、「個人の指向性にあった種々の推薦を提供してくれる」というChatGPTの利点が記載されています。1文を抜粋します。

 

In summary, the advanced capabilities of ChatGPT allow it to provide a large option size in highly personalized, accurate, and diverse recommendations.

 

「個人に高度に特化した、正確で多様な推薦(personalized, accurate, and diverse recommendations.)」を提供でき、「選択肢が多い(a large option size)」ことが記載されています。

 

さて、次の段落ではいよいよ、本研究の課題が明示されます。

 

Despite the advantages of ChatGPT, our understanding of the impact of ChatGPT on the change in consumer decision-making is quite limited in theoretical and empirical investigations. This paper focuses on the choice overload problem in decision-making.

 

「ChatGPTには利点があるものの、ChatGPTが消費者の意思決定に与える影響については、理論的および実証的な研究が十分になされておらず、本論文では、意思決定における選択肢過多の問題に焦点を当てる」とあります。our understanding is limitedは研究の限界を示す典型的な表現です。続くThis paper focuses on…も典型的な表現です。

 

続いて「以下の研究課題への答えを出す」と書かれており、(i)~(iii)までの課題が明記されています。

 

In this research, we answer the following research questions: (i) How do customers respond to a large number of options suggested by ChatGPT? (ii) What is the underlying mechanism for the positive effect of a large option suggestion by ChatGPT? and (iii) How do recommendation agents moderate the impact of the number of options on the customers’ responses?

 

次の3つの研究課題が明示されました。

(i) ChatGPTによって提案される多数の選択肢に対して、消費者はどう応答するか。

(ii) ChatGPTによる多数の選択肢提案の肯定的な効果の基本的なメカニズムは。

(iii) 推薦エージェントは、選択肢の数が顧客の反応に与える影響をどのように調整するか

 

これまでに出てきた序論の表現は、次のようになります。

■最近の状況:Recent years have seen _______ (XX, 20YY; XX, 20YY; XX, 20YY)(昨今、~である。参考文献はコンマ、セミコロンを使って明記).

■主題の説明:_______ (主題)have become increasingly popular due to ______.(主題が~であるため、話題となっている。)_______ (主題)+V(動詞)+ O(目的語) (XX, 20YY; XX, 20YY; XX, 20YY).(主題は、~する)In summary, _______ (主題)allow(s) _______.(主題によって、~が可能になっている。)

■研究の限界提示と研究の焦点:Despite the advantages of _______, our understanding of ______ is limited in ______.(~の利点にもかかわらず、~に関する理解には限界がある。)This paper focuses on ______.(本論文では、~に焦点を当てる。)

■問題定義:In this research, we answer the following research questions: (i) ______? (ii) ______? and (iii) ______?(本研究において、次の(i)(ii)(iii)の研究課題に答える。)

 

以上は、「序論」の冒頭における主題の導入から問題の提示までの典型的な流れといえるでしょう。問題の提示表現であるIn this research, we answer the following research questions: (i) ______? (ii) ______? and (iii) ______?は、分野を問わずに使える雛形となるでしょう。

 

次に、「序論」に対応する「考察」を読んでみましょう。あげられた3つの研究課題のうち、(i)の答えを探してみましょう。

 

(i) ChatGPTによって提案される多数の選択肢に対して、消費者はどう応答するか。

 

<General discussion(考察)より抜粋>

Studies 1 and 2 focused on analyzing the responses of participants who were presented with a relatively large number of recommendation options generated by ChatGPT. These studies demonstrated the positive reception of a wide range of song recommendations provided by ChatGPT.

 

今回5つの研究実験が行われましたが、「1と2では、ChatGPTによって生成された比較的多数の選択肢が提示された参加者の反応を分析」、「これらの研究によって、ChatGPTが提供する幅広い楽曲の推薦が肯定的に受け入れられたことが示された」とあり、(i)に対する答えとして、「肯定的」であったことがわかりました。

 

■In summary, the research involved conducting five empirical studies to examine participants’ responses to recommendations generated by ChatGPT, comparing them with other sources, and measuring people’s preferences for recommendation agents.

 

「本研究では、5つの研究実験により、ChatGPTによって生成された推薦に対する参加者の反応を調査し、他の情報源と比較し、推薦エージェントに対する人々の好みを測定した」とありました。文構造は、主語がthe research、動詞がinvolved(含んでいた)、目的語がconducting(実施), comparing(比較), measuring(測定)です。無生物主語を使った明快なSVO構文です。

 

<9.1. Theoretical implications(理論的含意)より抜粋>

Our empirical findings, demonstrating positive responses to relatively large numbers of options, such as 60 or 70, provided by ChatGPT, are provocative in that they change our understanding of the optimal number of options for decision-making.

 

「今回の実証的結果によると、ChatGPTにより提供される60個、70個といった比較的多数の選択肢に対して肯定的な反応が示され、意思決定における最適な選択肢数の考え方が変わる可能性が出てきた」と書かれています。無生物Our empirical findingsを主語にし、are provocative in that S + Vで、「SがVであるという点において、provocative、つまり興味深い」としています。

 

序論であげられた課題(i)に対する答えを探して、部分的に「考察」を読みました。これまでに出てきた「考察」の表現をまとめます。

 

■行ったこと:_______ focused on …ing _______.(~は、~することに焦点を当てた。)

■These studies demonstrated _______.(これらの研究によって、~が実証された。)

■In summary, the research involved  …ing _______,  …ing _______, and  …ing _______.

(要するに、調査では、~、~、~を行った。)

■Our findings are provocative in that _______.(今回の知見では、~であるという点において異なる示唆がもたらされた。)

 

「序論」で問題提起をし、今回の研究で得られた結果について、序論であげた問題に答える形で「考察」で論じる、という序論と考察の典型的な表現をご紹介しました。来たる10月12日(木)のセミナーでも、「序論」に応答して論じる「考察」に焦点を当てて、使える便利な表現を国際ジャーナルから学びます。是非ご参加ください。

 

10月12日開催のウェブセミナーのお申込みはこちら

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60周年記念:Derwent World Patents Indexの変遷を探る https://clarivate.com/ja/blog/celebrating-60-years-explore-the-evolution-of-derwent-world-patents-index/ https://clarivate.com/ja/blog/celebrating-60-years-explore-the-evolution-of-derwent-world-patents-index/#respond Thu, 31 Aug 2023 10:26:48 +0000 https://clarivate.com/ja/?p=8381 英語原文サイト 本記事は英文ブログを日本語に翻訳再編集したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。 Derwent World Patents Index™ (DWPI™) は、今年60周年を迎えます。このブログでは、Senior Director 兼 Principal AnalystのEd Whiteが、DWPIが特許抄録のニュースレターから世界の特許制度の不可欠な一部へと発展してきたことを述べています。 知的財産業界で22年の経験を持つEd Whiteは、世界中の特許データから正しい洞察を得るための支援に従事してきました。また、イノベーション・エコシステムを分析する新しい手法を開発し、何百もの企業、機関、政府に対して技術データ調査のアドバイスを行ってきました。 現在もイノベーター、戦略家、知財専門家が、より多くの情報に基づいた意思決定を行うために特許データを活用するための新しい方法を模索し続けています。20年以上にわたってDerwent™と密接に協力してきたEd Whiteが、DWPIの進化について述べます。   基本的な質問から始めます。Derwent World Patents Index (DWPI)の起源は何でしょうか? DWPI の起源は、1950年代のロンドンにさかのぼります。ダーウェントの創業者であるMontague (Monty) Hyamsは、雇用主の競合他社から出てくる特許を報告する仕事を任されていました。彼はすぐに、それがとてつもなく骨の折れる仕事であることを知りました。特許は短時間で読むのが非常に難しく、特許の山から関連情報を素早く見つけるのは困難でした。Montyは、どの特許が詳細に調査する価値があるかを判断するために必要な情報を雇用主に提供できるように、特許を短い要約にまとめ始めました。 同時に、英国で公開された特許がベルギーでも公開されていることを発見しました。 しかし、その特許が両国で共同出願されたものであれば、ベルギーで公開されるほうが6カ月も早かったのでした。 彼は月に一度、フェリーでベルギーの特許庁に行き、これらの要約を書き出しました。そうすることで、彼は、特許ファミリーの1つを読めば残りの特許がわかるというアイデアを生み出しました。 それから間もなく、Montyは自分の抄録を載せたニュースレターを書き始めました。数年のうちに購読者が増え、彼はフルタイムで仕事をするようになりました。そこからDerwentが誕生し、その名前は彼が働いていた自宅の場所の名前にちなんでつけられました。   DWPIの由来を知ると、この名称は正しい呼び名ではないように思えます。Derwent World Patent Indexという名前で「Index(索引)」を強調していますが、「Abstract(抄録)」という言葉は使っていません。AbstractとIndexのどちらに価値があるのでしょうか? Derwent World Patents Indexでは、「Index」という言葉はデータベースの同義語として使われています。しかし、DWPIを特許データベースと呼ぶのは控えめな表現です。なぜなら、それ以上のものだからです。DWPIは、いつ、どこで、どのように特許が取得されたかを記録した技術アイデアのデータベースです。何が発明されたのか、その発明はどのような用途に使われるのか、そして重要なのは、なぜ発明されたのか、それによってどのような利点があるのか、が分かることです。 定義をできるだけ少ない言葉にまとめると、DWPI は人間の発明による偉大なライブラリーだと言えるでしょう。   DWPIはその始まりから、非常に大きな進化を遂げてきました。この60年間で、DWPIはどのように変わったのでしょうか? DWPIの最大の変化は、新しい発明が特許化される規模が大きくなり、ペースが非常に早くなったことです。現在、DWPIには毎年400万件近い発明が新たに加わっています。これは、設立当初に扱っていた件数の約1,000倍に相当します。もちろん、このような規模のデータを扱うことができるのは、自動化の進歩、驚異的な編集プロセス、そして多くの専門家や技術者の献身的な努力のおかげです。 大量のデータがあれば、大規模な統計分析を適用し、世界的なイノベーションのマクロトレンドを評価することができます。このようなトレンドが地理的に異なる地域でどのように進展しているかを見ることができるのです。当社のレポートである「Top 100 Global Innovators™」は、このような分析がどのような成果をもたらすかを示しています。   現在のDWPIでは、どのような独自の価値を提供しているのでしょうか? 何よりもまず、DWPIは発明ファミリーごとに特許を分類しているということです。これにより、レビューする書類の数が大幅に削減されます。第二に、DWPIのチームは各発明を読み、分析した後、標準化された言語を用いて明確かつ一貫した方法で要約します。これにより、クライアントは他の方法よりも多くの発明をレビューすることができ、キーワード検索を使用して関連する特許公報を検索することも容易になります。 特許調査担当者が特定の技術カテゴリーに関連する発明を素早く見つけられるよう、世界中の発明にインデックスを付けています。このインデックス作成は、業界のニーズやお客様からのフィードバックに基づいている点が特徴です。例えば、あるお客様が、特許がドラム式洗濯機に特有なのか縦型洗濯機に特有なのかを判断するために、手作業で画像を確認するのは時間がかかると話していたことを覚えています。そこで、この目的のために特定のカテゴリーを設けました。 そして最後に、データのクレンジングを行います。企業名のスペルミスから誤った分類コードまで、こうした小さなミスが大混乱を引き起こします。特許検索を行う際、調査担当者が関連する発明を見逃す原因となります。 例えば、国際特許分類(IPC)を使用する場合、G10とG01はよく誤入力されます。G10は楽器を指し、G01は計測機器に関連します。これらが混同された場合、当社のアルゴリズム・エンジンがエラーを発見し、誤分類のフラグをアナリストに送信して修正を依頼することができます。 DWPI […]

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英語原文サイト

本記事は英文ブログを日本語に翻訳再編集したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

Derwent World Patents Index™ (DWPI™) は、今年60周年を迎えます。このブログでは、Senior Director Principal AnalystEd Whiteが、DWPIが特許抄録のニュースレターから世界の特許制度の不可欠な一部へと発展してきたことを述べています。

知的財産業界で22年の経験を持つEd Whiteは、世界中の特許データから正しい洞察を得るための支援に従事してきました。また、イノベーション・エコシステムを分析する新しい手法を開発し、何百もの企業、機関、政府に対して技術データ調査のアドバイスを行ってきました。

現在もイノベーター、戦略家、知財専門家が、より多くの情報に基づいた意思決定を行うために特許データを活用するための新しい方法を模索し続けています。20年以上にわたってDerwent™と密接に協力してきたEd Whiteが、DWPIの進化について述べます。

 

基本的な質問から始めます。Derwent World Patents Index (DWPI)の起源は何でしょうか?

DWPI の起源は、1950年代のロンドンにさかのぼります。ダーウェントの創業者であるMontague (Monty) Hyamsは、雇用主の競合他社から出てくる特許を報告する仕事を任されていました。彼はすぐに、それがとてつもなく骨の折れる仕事であることを知りました。特許は短時間で読むのが非常に難しく、特許の山から関連情報を素早く見つけるのは困難でした。Montyは、どの特許が詳細に調査する価値があるかを判断するために必要な情報を雇用主に提供できるように、特許を短い要約にまとめ始めました。

同時に、英国で公開された特許がベルギーでも公開されていることを発見しました。 しかし、その特許が両国で共同出願されたものであれば、ベルギーで公開されるほうが6カ月も早かったのでした。
彼は月に一度、フェリーでベルギーの特許庁に行き、これらの要約を書き出しました。そうすることで、彼は、特許ファミリーの1つを読めば残りの特許がわかるというアイデアを生み出しました。

それから間もなく、Montyは自分の抄録を載せたニュースレターを書き始めました。数年のうちに購読者が増え、彼はフルタイムで仕事をするようになりました。そこからDerwentが誕生し、その名前は彼が働いていた自宅の場所の名前にちなんでつけられました。

 

DWPIの由来を知ると、この名称は正しい呼び名ではないように思えます。Derwent World Patent Indexという名前で「Index(索引)」を強調していますが、「Abstract(抄録)」という言葉は使っていません。AbstractとIndexのどちらに価値があるのでしょうか?

Derwent World Patents Indexでは、「Index」という言葉はデータベースの同義語として使われています。しかし、DWPIを特許データベースと呼ぶのは控えめな表現です。なぜなら、それ以上のものだからです。DWPIは、いつ、どこで、どのように特許が取得されたかを記録した技術アイデアのデータベースです。何が発明されたのか、その発明はどのような用途に使われるのか、そして重要なのは、なぜ発明されたのか、それによってどのような利点があるのか、が分かることです。

定義をできるだけ少ない言葉にまとめると、DWPI は人間の発明による偉大なライブラリーだと言えるでしょう。

 

DWPIはその始まりから、非常に大きな進化を遂げてきました。この60年間で、DWPIはどのように変わったのでしょうか?

DWPIの最大の変化は、新しい発明が特許化される規模が大きくなり、ペースが非常に早くなったことです。現在、DWPIには毎年400万件近い発明が新たに加わっています。これは、設立当初に扱っていた件数の約1,000倍に相当します。もちろん、このような規模のデータを扱うことができるのは、自動化の進歩、驚異的な編集プロセス、そして多くの専門家や技術者の献身的な努力のおかげです。

大量のデータがあれば、大規模な統計分析を適用し、世界的なイノベーションのマクロトレンドを評価することができます。このようなトレンドが地理的に異なる地域でどのように進展しているかを見ることができるのです。当社のレポートである「Top 100 Global Innovators™」は、このような分析がどのような成果をもたらすかを示しています。

 

現在のDWPIでは、どのような独自の価値を提供しているのでしょうか?

何よりもまず、DWPIは発明ファミリーごとに特許を分類しているということです。これにより、レビューする書類の数が大幅に削減されます。第二に、DWPIのチームは各発明を読み、分析した後、標準化された言語を用いて明確かつ一貫した方法で要約します。これにより、クライアントは他の方法よりも多くの発明をレビューすることができ、キーワード検索を使用して関連する特許公報を検索することも容易になります。

特許調査担当者が特定の技術カテゴリーに関連する発明を素早く見つけられるよう、世界中の発明にインデックスを付けています。このインデックス作成は、業界のニーズやお客様からのフィードバックに基づいている点が特徴です。例えば、あるお客様が、特許がドラム式洗濯機に特有なのか縦型洗濯機に特有なのかを判断するために、手作業で画像を確認するのは時間がかかると話していたことを覚えています。そこで、この目的のために特定のカテゴリーを設けました。

そして最後に、データのクレンジングを行います。企業名のスペルミスから誤った分類コードまで、こうした小さなミスが大混乱を引き起こします。特許検索を行う際、調査担当者が関連する発明を見逃す原因となります。

例えば、国際特許分類(IPC)を使用する場合、G10とG01はよく誤入力されます。G10は楽器を指し、G01は計測機器に関連します。これらが混同された場合、当社のアルゴリズム・エンジンがエラーを発見し、誤分類のフラグをアナリストに送信して修正を依頼することができます。

DWPI の資料(英語)はこちらからダウンロードできますThe world’s patent data, curated and simplified

20年のキャリアの中で手がけたクライアントのプロジェクトをいくつか教えてください。

私は、データストレージとしてのDNA配列のような、画期的なイノベーションを模索するプロジェクトに惹かれます。

しかし、私たちの仕事が与える影響も興味深いものです。 たとえば、私たちはある消費財会社のテクノロジー調査を実施しましたが、その結果は驚くべき結果になりました。 お客様は、特定のプロセスを改善できる学術パートナーを クラリベイトに特定してもらいたいと考えていました。 しかし代わりに、DWPI を使用することで、お客様が計画していたことをすでに実行している米国の中小企業を発見することができました。 半年後、調査の前にはその存在を知らなかったお客様がその小さな会社を買収したことをニュースで見ました。

また、政府とも協力して、特許データと分析に基づく科学・産業政策の立案と評価を支援しています。私たちはDWPIを利用して、自国の経済において、研究の強みがあり、より多くの資金を提供するべき分野を調査しました。

結局のところ、これらの実例は、科学者やエンジニアのコミュニティがすでに集合知として知っていることを、顧客が発見するのをどのように支援するかという点を軸にしています。DWPIがなければ、このような知識は、個人の段階的な改善レベルで深く断片化されているため、隠されたままになってしまうのです。

Derwentのケーススタディー(英語)はこちらEstablishing a new IP strategic planning group

 

現在、40の特許庁がDerwent World Patents Indexを利用しています。DWPIは、どのようにしてこれほど多くの特許庁に利用されているのですか?

特許庁がDWPIを使用する理由は、当社のすべてのお客様と同じです。理由は、その明瞭さです。DWPIは、生の特許データだけを見ている場合よりも、より多くのレコードをより正確に呼び出します。当社のパテントアナリストは、発明の核となる特徴を抽出し、それを要約することに長けています。

DWPIは、まさにグローバルな特許システムの仕組みの一部になっています。DWPIによって、特許庁は、ほぼすべての技術革新に、同じ言語、管理された用語で、グローバルにアクセスすることができます。DWPIにより、審査官は、より関連性の高い先行技術をより迅速に見つけることができます。これにより、特許の新規性についてより的確な判断を下し、より多くの出願を審査することができます。ある意味、DWPIなしでは特許庁の業務は難しいと言えるかもしれません。

 

DWPIは今後どのように進化していくと思いますか?DWPIに未開拓の領域はありますか?

AIと言語モデリングが進歩すれば、特定のテクノロジーがどのように進化しそうかについて、新しいタイプの予測分析を行うことができるようになるでしょう。このようなAIの可能性はすべて、過去60年間にDWPIを作り上げてきた何千人もの技術者たちが、数え切れないほどの時間をかけて人間の知性と専門知識を獲得してきたからこそ、利用できるものです。

 

DWPIについて、最後に伝えたいことはありますか?

DWPIが60周年を迎えたことは、大変喜ばしいことです。DWPIは、特許抄録のニュースレターから、世界的な特許システムの不可欠な部分へと発展してきました。これは、私たちの製品の革新性だけでなく、お客様のおかげでもあります。

2023年の現在でも、1950年代や1960年代にMonty Hyamsのニュースレターを購読していたお客様がいます。彼らはクラリベイトにとって大切なパートナーです。私たちがお客様をサポートしてきたように、お客様も私たちをサポートしてくれたのです。60歳を迎えたDWPIは、私たちが何をすべきかを導いてくれるスタッフやお客様の努力の賜物です。

DWPIは、お客様がグローバルなイノベーション環境をナビゲートするお手伝いをします。詳しくは、Celebrating 60 years of DWPIをご覧ください。

Derwent World Patents Indexについてはこちらへお問い合わせください。

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Innovators to watch 2023 レポート発行 https://clarivate.com/ja/blog/innovators-to-watch-2023-report/ https://clarivate.com/ja/blog/innovators-to-watch-2023-report/#respond Fri, 04 Aug 2023 07:34:59 +0000 https://clarivate.com/ja/?p=8372 英語原文サイト 本記事は英文ブログを日本語に翻訳再編集(一部追記を含む)したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。 クラリベイトは「Innovators to watch 2023」レポートで、卓越した潜在力を発揮する組織、つまりイノベーションの最前線に立つ将来のパイオニアを特定しています。これらはまた、クラリベイトのTop 100 グローバル・イノベーターのリストにランクインする可能性のある企業や機関でもあります。 Innovators to watch では、成果を測定しているだけではありません。 これは、並外れた可能性と一貫した基準を超えるイノベーションの卓越性の両方を実証する企業や機関を特定します。 これらの組織は、2024 年のTop 100 グローバル・イノベーターのリストに入る可能性が高いと言えます。 本レポートの言語は英語です。 Innovators to watch 2023の詳細・ダウンロードはこちら 「Top 100 グローバル・イノベーター™ 2023」についてはこちら   -本件問い合わせ先- クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社 〒107-6119 東京都港区赤坂5-2-20 赤坂パークビル18階 Email: marketing.jp@clarivate.com

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クラリベイトはInnovators to watch 2023」レポートで、卓越した潜在力を発揮する組織、つまりイノベーションの最前線に立つ将来のパイオニアを特定しています。これらはまた、クラリベイトのTop 100 グローバル・イノベーターのリストにランクインする可能性のある企業や機関でもあります。

Innovators to watch では、成果を測定しているだけではありません。 これは、並外れた可能性と一貫した基準を超えるイノベーションの卓越性の両方を実証する企業や機関を特定します。 これらの組織は、2024 年のTop 100 グローバル・イノベーターのリストに入る可能性が高いと言えます。

本レポートの言語は英語です。

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-本件問い合わせ先-

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インパクトの高い論文数分析による日本の研究機関2023年版 https://clarivate.com/ja/blog/hcps-in-japan-2023/ https://clarivate.com/ja/blog/hcps-in-japan-2023/#respond Tue, 16 May 2023 16:17:18 +0000 https://clarivate.com/ja/?p=8174 2023年5月22日 クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社 クラリベイトは、高被引用論文数の分析による日本の研究機関ランキングを発表しました。本分析は、後続の研究に大きな影響を与えている論文(高被引用論文)数をもとに、世界の中で日本が高い影響力を持っている研究分野において、国内で特に存在感のある研究機関を特定する試みです。 クラリベイトでは各研究分野における被引用数が世界の上位1%に入る、卓越した論文を高被引用論文と定義しています。高被引用論文は、影響力の強い研究者である高被引用論文著者の選定をはじめ、論文の卓越性を客観的にはかる指標として広く使用されています。   今回の分析で日本の高被引用論文の総数は、昨年と同様世界第12位でした。論文数および高被引用論文数は伸びながらもその割合0.96%と堅持しています。分野別では、5位以内が化学、物理の2分野、10位以内では材料科学が3分野で入っており、これは昨年から1分野減少しています。   日本国内で総合分野ランキングのトップ20の内訳は、大学が15、研究開発法人が5となりました。昨年からランクインしたのは近畿大学になります。上位9位までは変動がありませんが、今年は国立がん研究センターが10位にはいりました。   これらの研究機関の全てにおいて、その高被引用論文の割合は、日本全体での平均0.96%を上回っています。全般的に研究機関の高被引用論文の割合が高い傾向は引き続き続いており、特に国立がんセンター、物質・材料研究機構は3%、理化学研究所は2%を超えています。大学で最も高被引用論文の割合が高かったのは東京大学でした。インパクトの高い論文を多く輩出していることがわかります。   分野別でみると、化学、物理、材料科学分野では、総合分野にランクインしている大学、研究機関がランクインしています。しかし地球科学では海洋研究開発機構、気象研究所、宇宙航空研究開発機構といった研究機関がランクインしています。免疫学、植物・動物学では上位1、2が拮抗しています。その一方で、材料科学の物質・材料研究機構や、物理学の東京大学は突出しています。   「国内研究機関の総合分野トップ20」 <表1> 総合/General(世界12位) *大学共同利用機関法人 自然科学研究機構は構成する 下記機関(国立天文台、核融合科学研究所、基礎生物学研究所、生理学研究所、分子科学研究所、生命創成探求センター、アストロバイオロジーセンター、新分野創成センター、岡崎統合バイオサイエンスセンターの組織名を名寄せした集計値です。 *東海大学機構は、構成する名古屋大学と岐阜大学を個別に集計しております。   「分野別トップ10」 <表2> 化学/CHEMISTRY(世界5位) <表3 > 物理/PHYSICS(世界5位) <表4> 材料科学/MATERIALS SCIENCE(世界9位) <表5> 植物・動物学/PLANT & ANIMAL SCIENCE  (世界11位) <表6>免疫学/IMMUNOLOGY(世界11位) <表7>地球科学/GEOSCIENCES(世界11位) 国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)は戦略的に科学技術イノベーションの創出を推進するファンディングエージェンシーとしての事業内容を鑑みランキングには入れてありませんが、高被引論文数は450報、高被引用論文の割合は2.1%でした。   【本分析に使用したデータベース】 Essential Science Indicators™(以下ESI)   【高被引用論文(Highly Cited Papers)の定義】 ESIは、科学全体を大きく22の研究分野に分類しています。そして、それぞれの分野において被引用数が上位1%の論文を高被引用論文(Highly Cited Papers)と定義しています。   引用は分野によって動向が異なること、一般的に論文発表から時間を経るほど多くなることを踏まえ、各年・分野別の高被引用論文を特定し、集計しています。   […]

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2023年5月22日
クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社

クラリベイトは、高被引用論文数の分析による日本の研究機関ランキングを発表しました。本分析は、後続の研究に大きな影響を与えている論文(高被引用論文)数をもとに、世界の中で日本が高い影響力を持っている研究分野において、国内で特に存在感のある研究機関を特定する試みです。

クラリベイトでは各研究分野における被引用数が世界の上位1%に入る、卓越した論文を高被引用論文と定義しています。高被引用論文は、影響力の強い研究者である高被引用論文著者の選定をはじめ、論文の卓越性を客観的にはかる指標として広く使用されています。

 

今回の分析で日本の高被引用論文の総数は、昨年と同様世界第12位でした。論文数および高被引用論文数は伸びながらもその割合0.96%と堅持しています。分野別では、5位以内が化学、物理の2分野、10位以内では材料科学が3分野で入っており、これは昨年から1分野減少しています。

 

日本国内で総合分野ランキングのトップ20の内訳は、大学が15、研究開発法人が5となりました。昨年からランクインしたのは近畿大学になります。上位9位までは変動がありませんが、今年は国立がん研究センターが10位にはいりました。

 

これらの研究機関の全てにおいて、その高被引用論文の割合は、日本全体での平均0.96%を上回っています。全般的に研究機関の高被引用論文の割合が高い傾向は引き続き続いており、特に国立がんセンター、物質・材料研究機構は3%、理化学研究所は2%を超えています。大学で最も高被引用論文の割合が高かったのは東京大学でした。インパクトの高い論文を多く輩出していることがわかります。

 

分野別でみると、化学、物理、材料科学分野では、総合分野にランクインしている大学、研究機関がランクインしています。しかし地球科学では海洋研究開発機構、気象研究所、宇宙航空研究開発機構といった研究機関がランクインしています。免疫学、植物・動物学では上位1、2が拮抗しています。その一方で、材料科学の物質・材料研究機構や、物理学の東京大学は突出しています。

 

「国内研究機関の総合分野トップ20

<表1> 総合/General(世界12位)

*大学共同利用機関法人 自然科学研究機構は構成する 下記機関(国立天文台、核融合科学研究所、基礎生物学研究所、生理学研究所、分子科学研究所、生命創成探求センター、アストロバイオロジーセンター、新分野創成センター、岡崎統合バイオサイエンスセンターの組織名を名寄せした集計値です。

*東海大学機構は、構成する名古屋大学と岐阜大学を個別に集計しております。

 

「分野別トップ10

<表2> 化学/CHEMISTRY(世界5位)

<表3 > 物理/PHYSICS(世界5位)

<表4> 材料科学/MATERIALS SCIENCE(世界9位)

<表5> 植物・動物学/PLANT & ANIMAL SCIENCE  (世界11位)

<表6>免疫学/IMMUNOLOGY(世界11位)

<表7>地球科学/GEOSCIENCES(世界11位)

  • 国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)は戦略的に科学技術イノベーションの創出を推進するファンディングエージェンシーとしての事業内容を鑑みランキングには入れてありませんが、高被引論文数は450報、高被引用論文の割合は2.1%でした。

 

【本分析に使用したデータベース】

Essential Science Indicators™以下ESI)

 

【高被引用論文(Highly Cited Papers)の定義】

ESIは、科学全体を大きく22の研究分野に分類しています。そして、それぞれの分野において被引用数が上位1%の論文を高被引用論文(Highly Cited Papers)と定義しています。

 

引用は分野によって動向が異なること、一般的に論文発表から時間を経るほど多くなることを踏まえ、各年・分野別の高被引用論文を特定し、集計しています。

 

本分析は、ESIに収録されている世界の研究機関情報から、日本の各研究機関が上記条件でどれだけインパクトの高い論文を出しているかに注目しました。高被引用論文を多く輩出する研究機関は、比例してその分野で関心を集める傾向があります。そのため、これら相対的定量データは、世界的な学問・研究にどれだけ影響力を持っているか、その機関の世界での位置を示唆するひとつの有力な指標となります。

 

【データ対象期間】

2012年1月1日~2022年12月31日 (11年間)

ESIの22分野分類の詳細と定義については、こちらをご覧ください。

 

【Essential Science Indicatorsとは】
分析に用いたEssential Science Indicatorsは、学術論文の引用動向データを提供する統計データベースです。学術文献・引用索引データベース「Web of Science® Core Collection」の収録レコードをもとに、論文の被引用数から、世界のトップ1パーセントにランクされる研究者と研究機関の情報をそれぞれ収録しています。収録データは2か月ごとに更新されます。 Essential Science Indicators 製品概要

【InCitesとは】
InCites は、Web上で提供され、カスタマイズにも対応した、引用文献に基づく研究評価ツールです。学術機関や政府機関の管理者の皆様は、研究者の生産性を分析し、ベンチマーキングの結果を世界中の研究機関と比較することができます。InCites 製品概要

【Web of Scienceとは】
Web of Science は、Web of Science Core Collectionをはじめとする膨大な量の高品質な文献コンテンツを包括し、自然科学、社会科学、人文科学の情報の迅速な検索、分析、共有を支援する最高水準の調査研究プラットフォームです。Wef of Science 製品概要

 

【データのダウンロードはこちら】

2023年のデータはこちら

2022年のデータはこちら

2021年のデータはこちら

2020年のデータはこちら

2019年のデータはこちら

2018年のデータはこちら

2017年のデータはこちら

 

 

 

 

 

 

 

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Journal Citation Reportsの今後の変更内容について https://clarivate.com/ja/blog/mapping-the-path-to-future-changes-in-the-journal-citation-reports/ https://clarivate.com/ja/blog/mapping-the-path-to-future-changes-in-the-journal-citation-reports/#respond Thu, 06 Apr 2023 09:56:29 +0000 https://clarivate.com/ja/?p=7712 2022年7月に、2023年6月からJournal Impact Factor(JIF)™をWeb of Science Core Collection™のすべてのジャーナルに拡張するというプランをお知らせしました。これは、Journal Citation Reports(JCR)™のArts and Humanities Citation Index(AHCI)™と学際的なEmerging Sources Citation Index(ESCI)™の雑誌が、今年初めてJIFを付与されることを意味しています。 この開発には2つの理由があります。ひとつはすべての質の高いジャーナルにJIFを付与することで、ジャーナルの学術的インパクトに貢献した論文や引用のひとつひとつに完全な透明性を与え、研究コミュニティに対するその価値を実証するのに役立ちます。もうひとつは、オープンアクセスジャーナル、最近創刊されたジャーナル、ニッチなジャーナル、地域に特化したスコープを持つジャーナル、グローバルサウスのジャーナルを含むすべての質の高いジャーナルの競争条件を平準化するのに役立つという理由です[1] この改善により、JCRに登録されているさらに9,000誌がJIFを取得し、初めて強化されたジャーナルプロファイルページの恩恵を受けることになります。また、ジャーナルを比較する際に、JCRの他の指標や記述データを考慮するよう促すため、JIFを現在の小数点以下3桁から小数点以下1桁で表示することを予定しています。   2023年のJCRリリースにおけるカテゴリーランキング 本年もScience Citation Index Expanded(SCIE)™とSocial Sciences Citation Index(SSCI)™にインデックスされたジャーナルにのみ、カテゴリーランキングとJIFの四分位数を付与する予定です。 また、複数のエディションにインデックスされている9つのサブジェクトカテゴリーについては、引き続き個別のランキングを提供する予定です。例えば、精神医学はSCIEとSSCIの両方に収録されていますが、SCIEの精神医学雑誌とSSCIの精神医学雑誌は、今年も引き続き別々のランキングとなります。 JIFを小数点以下1桁で表示するようになったことで、同順位が増えることになります。これは、JIFの四分位分布に影響します。四分位は、カテゴリーを均等に4分割したジャーナル数ではなく、あるカテゴリーの順位数によって計算されるからです(Figure 1)。     四分位数分布は、通常、各四分位数に含まれる雑誌の約25%を占めています(同数の雑誌が少ないため)。しかし、同ランクの数が増えると、分布は変化します。同ランクのジャーナルは2つの四分位数に分けることができず、同ランクの数が増えるにつれて、ある四分位数には例年より多くのジャーナルが含まれたり、少ないジャーナルが含まれたりすることが予想されます。 四分位数の計算式は、こちらでご確認ください: https://support.clarivate.com/ScientificandAcademicResearch/s/article/Journal-Citation-Reports-Quartile-rankings-and-other-metrics   2024年のカテゴリーランキングについて 来年のJCRリリースでは、JCRのカテゴリーランキングにAHCIとESCIの雑誌を追加し、JIFの四分位数に割り当てる予定です。エディション別のカテゴリーランキングはなくなり、代わりに4つのエディション(SCIE、SSCI、AHCI、ESCI)すべての雑誌を含む254のカテゴリーごとに1つのランキングを作成する予定です。精神医学を例にとると、SCIE、SSCI、ESCIにインデックスされたジャーナルを含む、単一の精神医学ランキングを表示することになります。 AHCI の場合、25 の芸術・人文科学に特化した独自のカテゴリのランキングを初めて導入する予定です。ESCI独自のカテゴリーはなく、ESCIに索引されているすべてのジャーナルは、SCIE、SSCI、AHCIの既存の254の主題カテゴリーにインデックスされます。 また、JIFのカテゴリーランキングにAHCIとESCIから9,000誌が追加収録されることで、来年の総合ランキングや四分位分布に影響が出るでしょう。   また、JIFのカテゴリーランキングにAHCIとESCIから9,000誌が追加収録されることで、来年の総合ランキングや四分位分布に影響が出るでしょう。   なぜ段階的なアプローチを採用しているのか? 今年はJIFをAHCIとESCIに拡大して小数点以下1桁表示に移行し、来年はAHCIとESCI誌をカテゴリーランキングに導入することで、それぞれの変更がJIFランキングや四分位にどのように個別に影響するかについて透明性を持たせるためです。 このページは、JIFがより多くの質の高いジャーナルに拡大することで、JCRのランキングや四分位数がどのように変化するかについての最新情報と分析、およびユーザーがJCRフィルターを使用して、関心のあるエディションのジャーナルのみを含むランキングを表示する方法について説明するシリーズの第1回目です。このページをブックマークして、さらなるアップデートにご期待ください。 [1]国連の定義による:http://www.fc-ssc.org/en/partnership_program/south_south_countries

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2022年7月に、2023年6月からJournal Impact Factor(JIF)™をWeb of Science Core Collection™のすべてのジャーナルに拡張するというプランをお知らせしました。これは、Journal Citation Reports(JCR)™のArts and Humanities Citation Index(AHCI)™と学際的なEmerging Sources Citation Index(ESCI)™の雑誌が、今年初めてJIFを付与されることを意味しています。

この開発には2つの理由があります。ひとつはすべての質の高いジャーナルにJIFを付与することで、ジャーナルの学術的インパクトに貢献した論文や引用のひとつひとつに完全な透明性を与え、研究コミュニティに対するその価値を実証するのに役立ちます。もうひとつは、オープンアクセスジャーナル、最近創刊されたジャーナル、ニッチなジャーナル、地域に特化したスコープを持つジャーナル、グローバルサウスのジャーナルを含むすべての質の高いジャーナルの競争条件を平準化するのに役立つという理由です[1]

この改善により、JCRに登録されているさらに9,000誌がJIFを取得し、初めて強化されたジャーナルプロファイルページの恩恵を受けることになります。また、ジャーナルを比較する際に、JCRの他の指標や記述データを考慮するよう促すため、JIFを現在の小数点以下3桁から小数点以下1桁で表示することを予定しています。

 

2023年のJCRリリースにおけるカテゴリーランキング

本年もScience Citation Index Expanded(SCIE)™とSocial Sciences Citation Index(SSCI)™にインデックスされたジャーナルにのみ、カテゴリーランキングとJIFの四分位数を付与する予定です。
また、複数のエディションにインデックスされている9つのサブジェクトカテゴリーについては、引き続き個別のランキングを提供する予定です。例えば、精神医学はSCIEとSSCIの両方に収録されていますが、SCIEの精神医学雑誌とSSCIの精神医学雑誌は、今年も引き続き別々のランキングとなります。

JIFを小数点以下1桁で表示するようになったことで、同順位が増えることになります。これは、JIFの四分位分布に影響します。四分位は、カテゴリーを均等に4分割したジャーナル数ではなく、あるカテゴリーの順位数によって計算されるからです(Figure 1)。

 

 

四分位数分布は、通常、各四分位数に含まれる雑誌の約25%を占めています(同数の雑誌が少ないため)。しかし、同ランクの数が増えると、分布は変化します。同ランクのジャーナルは2つの四分位数に分けることができず、同ランクの数が増えるにつれて、ある四分位数には例年より多くのジャーナルが含まれたり、少ないジャーナルが含まれたりすることが予想されます。

四分位数の計算式は、こちらでご確認ください: https://support.clarivate.com/ScientificandAcademicResearch/s/article/Journal-Citation-Reports-Quartile-rankings-and-other-metrics

 

2024年のカテゴリーランキングについて

来年のJCRリリースでは、JCRのカテゴリーランキングにAHCIとESCIの雑誌を追加し、JIFの四分位数に割り当てる予定です。エディション別のカテゴリーランキングはなくなり、代わりに4つのエディション(SCIE、SSCI、AHCI、ESCI)すべての雑誌を含む254のカテゴリーごとに1つのランキングを作成する予定です。精神医学を例にとると、SCIE、SSCI、ESCIにインデックスされたジャーナルを含む、単一の精神医学ランキングを表示することになります。
AHCI の場合、25 の芸術・人文科学に特化した独自のカテゴリのランキングを初めて導入する予定です。ESCI独自のカテゴリーはなく、ESCIに索引されているすべてのジャーナルは、SCIE、SSCI、AHCIの既存の254の主題カテゴリーにインデックスされます。
また、JIFのカテゴリーランキングにAHCIとESCIから9,000誌が追加収録されることで、来年の総合ランキングや四分位分布に影響が出るでしょう。

 

また、JIFのカテゴリーランキングにAHCIとESCIから9,000誌が追加収録されることで、来年の総合ランキングや四分位分布に影響が出るでしょう。

 

なぜ段階的なアプローチを採用しているのか?

今年はJIFをAHCIとESCIに拡大して小数点以下1桁表示に移行し、来年はAHCIとESCI誌をカテゴリーランキングに導入することで、それぞれの変更がJIFランキングや四分位にどのように個別に影響するかについて透明性を持たせるためです。

このページは、JIFがより多くの質の高いジャーナルに拡大することで、JCRのランキングや四分位数がどのように変化するかについての最新情報と分析、およびユーザーがJCRフィルターを使用して、関心のあるエディションのジャーナルのみを含むランキングを表示する方法について説明するシリーズの第1回目です。このページをブックマークして、さらなるアップデートにご期待ください。

[1]国連の定義による:http://www.fc-ssc.org/en/partnership_program/south_south_countries

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英語論文の執筆が上手くなる:「序論」と「考察」の英語表現ポイント(第1回) https://clarivate.com/ja/blog/getting-better-at-writing-papers-part1in-english/ https://clarivate.com/ja/blog/getting-better-at-writing-papers-part1in-english/#respond Tue, 21 Mar 2023 03:12:37 +0000 https://clarivate.com/ja/?p=7364 2023年の春がやってきました。海外へ出かける人の数も増え、対面での国際学会も本格的に再開される年となりそうです。この機会に英語論文を書き上げようと考えている研究者の方々に向けて、本年度のセミナーではアブストラクトに加え、英語表現に悩むことがある「序論」、そして的確な表現力が有効な「考察」を解説します。   論文の骨格はIntroduction(序論)、Method(方法)、Results(結果)、Discussion(考察)の4つで構成されるのが基本ですが、皆さんはどこから論文を書き始めますか。前から執筆すると「序論」が最初に来ますが、実はこの「序論」、論文の中で最も執筆が進みにくいという声が聞かれることがありました。研究によって解決したい課題と研究の意義、研究の範囲や限界について述べる「序論」には、著者による「研究ストーリー」が存在しています。英語では、そのストーリーを上手くできず苦戦することがあるでしょう。例えば、日本語と英語の違いにより、主語を何にすればよいのか迷われることもあるかもしれません。また、序論は研究内容を初めて目にする読者に向けて、一般的な事象から特定の研究内容へと話題を展開する場合が多く、一般的な事象を表す場合に、名詞を単数形と複数形のどちらにすればよいのか、冠詞はどうか、態は、時制は、といった英文の判断事項が多い部分でもあります。   他の部分、例えばMethod(方法)であれば、日々の実験日誌と同じように「~を行った」「~が得られた」と淡々と書いていけばよく、登場する名詞も、目の前で扱う機械は特定できるのでtheを使う、といった具合に比較的平易に書き進めることができるでしょう。そのような理由で「方法」から論文を書き始めるのもおすすめといえますが、その場合も「方法」→「結果」などと書き進めたあと、「序論」→「考察」→「結論」をスムーズに書くにあたり、「序論」を抵抗なく書くためのポイントを整理しておくと便利です。   本年度のセミナーで扱うもう一つの項目である「考察」は、研究で得られた「結果」を序論であげた問題に照らして説明する、つまり著者の考えを論じる大切な部分です。そこで、「~であると考える」「~のようである」「~の可能性が生じる」などと、著者の推論を的確に表現する必要があります。論文では、個人的な見解を述べるだけでは不十分なため、I think…やI believe…といった表現は使えません。また、日本語だと、「可能性は捨てきれない」で30~40%、「可能性がある」で50~60%、「可能性が高い」で80~90%などと、日本語のネイティブであれば確信の度合いの理解が一致しやすいでしょう(上記日本語表現の度合いを示すパーセンテージは、ある研究者による見解)。英語で日本語と同程度の「確信の度合い」を伝えるために、各種表現をご提案します。   さて、第1回のセミナーに先立ち、本ブログでは、healthcare informatics(ヘルスケアインフォマティクス)というトピックで検索した論文から、「タイトル」→「アブストラクト」を読み、その後、「序論(introduction)」の冒頭へと読み進めます。 タイトル Conceptual design of the dual X-ray absorptiometry health informatics prediction system for osteoporosis care 骨粗鬆症診療のための二重X線吸収法健康情報予測システムの概念設計 タイトルの後半では、前置詞forを使ってfor osteoporosis care(骨粗鬆診断のための)という具体的な用途が表されています。また、キーワードも適切に組み込まれています。   次に、アブストラクトを読み進めます。【研究の背景】、【今回の研究内容】、【考察】の3つの部分を探してみましょう。 アブストラクト 研究の背景Osteoporotic fractures are a major and growing public health problem, which is strongly associated with other illnesses and multi-morbidity. Big data […]

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2023年の春がやってきました。海外へ出かける人の数も増え、対面での国際学会も本格的に再開される年となりそうです。この機会に英語論文を書き上げようと考えている研究者の方々に向けて、本年度のセミナーではアブストラクトに加え、英語表現に悩むことがある「序論」、そして的確な表現力が有効な「考察」を解説します。

 

論文の骨格はIntroduction(序論)、Method(方法)、Results(結果)、Discussion(考察)の4つで構成されるのが基本ですが、皆さんはどこから論文を書き始めますか。前から執筆すると「序論」が最初に来ますが、実はこの「序論」、論文の中で最も執筆が進みにくいという声が聞かれることがありました。研究によって解決したい課題と研究の意義、研究の範囲や限界について述べる「序論」には、著者による「研究ストーリー」が存在しています。英語では、そのストーリーを上手くできず苦戦することがあるでしょう。例えば、日本語と英語の違いにより、主語を何にすればよいのか迷われることもあるかもしれません。また、序論は研究内容を初めて目にする読者に向けて、一般的な事象から特定の研究内容へと話題を展開する場合が多く、一般的な事象を表す場合に、名詞を単数形と複数形のどちらにすればよいのか、冠詞はどうか、態は、時制は、といった英文の判断事項が多い部分でもあります。

 

他の部分、例えばMethod(方法)であれば、日々の実験日誌と同じように「~を行った」「~が得られた」と淡々と書いていけばよく、登場する名詞も、目の前で扱う機械は特定できるのでtheを使う、といった具合に比較的平易に書き進めることができるでしょう。そのような理由で「方法」から論文を書き始めるのもおすすめといえますが、その場合も「方法」→「結果」などと書き進めたあと、「序論」→「考察」→「結論」をスムーズに書くにあたり、「序論」を抵抗なく書くためのポイントを整理しておくと便利です。

 

本年度のセミナーで扱うもう一つの項目である「考察」は、研究で得られた「結果」を序論であげた問題に照らして説明する、つまり著者の考えを論じる大切な部分です。そこで、「~であると考える」「~のようである」「~の可能性が生じる」などと、著者の推論を的確に表現する必要があります。論文では、個人的な見解を述べるだけでは不十分なため、I think…やI believe…といった表現は使えません。また、日本語だと、「可能性は捨てきれない」で30~40%、「可能性がある」で50~60%、「可能性が高い」で80~90%などと、日本語のネイティブであれば確信の度合いの理解が一致しやすいでしょう(上記日本語表現の度合いを示すパーセンテージは、ある研究者による見解)。英語で日本語と同程度の「確信の度合い」を伝えるために、各種表現をご提案します。

 

さて、第1回のセミナーに先立ち、本ブログでは、healthcare informatics(ヘルスケアインフォマティクス)というトピックで検索した論文から、「タイトル」→「アブストラクト」を読み、その後、「序論(introduction)」の冒頭へと読み進めます。

タイトル

Conceptual design of the dual X-ray absorptiometry health informatics prediction system for osteoporosis care

骨粗鬆症診療のための二重X線吸収法健康情報予測システムの概念設計

タイトルの後半では、前置詞forを使ってfor osteoporosis care(骨粗鬆診断のための)という具体的な用途が表されています。また、キーワードも適切に組み込まれています。

 

次に、アブストラクトを読み進めます。【研究の背景】、【今回の研究内容】、【考察】の3つの部分を探してみましょう。

アブストラクト

研究の背景Osteoporotic fractures are a major and growing public health problem, which is strongly associated with other illnesses and multi-morbidity. Big data analytics has the potential to improve care for osteoporotic fractures and other non-communicable diseases (NCDs), reduces healthcare costs and improves healthcare decision-making for patients with multi-disorders. However, robust and comprehensive utilization of healthcare big data in osteoporosis care practice remains unsatisfactory. 今回の研究内容In this paper, we present a conceptual design of an intelligent analytics system, namely, the dual X-ray absorptiometry (DXA) health informatics prediction (HIP) system, for healthcare big data research and development. Comprising data source, extraction, transformation, loading, modelling and application, the DXA HIP system was applied in an osteoporosis healthcare context for fracture risk prediction and the investigation of multi-morbidity risk. Data was sourced from four DXA machines located in three healthcare centres in Ireland. 考察The DXA HIP system is novel within the Irish context as it enables the study of fracture-related issues in a larger and more representative Irish population than previous studies. We propose this system is applicable to investigate other NCDs which have the potential to improve the overall quality of patient care and substantially reduce the burden and cost of all NCDs.

(英文の着目箇所を太字で強調。以下同様)

3つの部分を上手く特定できたでしょうか。この書き出しでは、Osteoporotic fractures are…という表現で「骨粗鬆症性骨折とは何か」が紹介されています。3文目では、冒頭の逆接Howeverと、動詞部分のremain unsatisfactory(十分ではない)という表現から、研究の限界が述べられていることがわかります。次にIn this paper,で今回の研究へと移ります。研究内容について具体的に記載した部分では、何を行ったかを示すために「過去形」と「受動態」が使われています。最後の考察部分では、時制を「現在形」に変えて、普遍的な事実としてわかったことが述べられ、そして動詞enableやproposeで研究からの示唆がまとめられています。1文ごとに、表現の特徴を確認します。

 

【研究の背景】

アブストラクト第1文

Osteoporotic fractures are a major and growing public health problem, which is strongly associated with other illnesses and multi-morbidity.

「骨粗鬆症性骨折が主要な健康問題となりつつあること」、そして「それが他の病気や多疾病に強く関連していること」が示されます。平易なSVCで開始し、後半には関係代名詞の非限定用法を使って情報を足しています。

 

アブストラクト第2文

Big data analytics has the potential to improve care for osteoporotic fractures and other non-communicable diseases (NCDs), reduces healthcare costs and improves healthcare decision-making for patients with multi-disorders.

ここでは、「ビッグデータ分析にポテンシャルがある」ことが示されます。「____ has the potential to…(~には~するポテンシャルがある)」は便利な表現です。

 

また、略語NCDsの表記が正しく扱われています。other non-communicable diseases(非感染性疾病)のdiseasesが可算・複数ですので、略語NCDsにも複数形のエスが付きます。

アブストラクト第3文

However, robust and comprehensive utilization of healthcare big data in osteoporosis care practice remains unsatisfactory.

ここでは、「However, ____ remains unsatisfactory.(しかし、~は依然として十分ではない)」という雛形表現が登場しました。「骨粗鬆症診療ケアにおけるヘルスケアビッグデータの確実で包括的な活用はまだ十分ではない」という否定の内容を肯定形で表現しています。

 

【今回の研究内容】

アブストラクト第4文

In this paper, we present a conceptual design of an intelligent analytics system, namely, the dual X-ray absorptiometry (DXA) health informatics prediction (HIP) system, for healthcare big data research and development.

「本研究では、~を提示する」を表すIn this paper, we presentも雛形表現として使えるでしょう。なお、この文はweという主語を無生物に変えて、This paper presents ___と表現することも可能です。本研究のテーマは、タイトルにも含まれているan intelligent analytics system(インテリジェントアナリティクスシステム)です。ここではその中のthe dual X-ray absorptiometry (DXA) health informatics prediction (HIP) systemという特定のシステムをtheを付けて導入しています。残る数文を飛ばして考察に進みます。

 

【考察】

アブストラクト第7文

The DXA HIP system is novel within the Irish context as it enables the study of fracture-related issues in a larger and more representative Irish population than previous studies.

現在形を使って「DXA HIPシステムにより、これまでの研究よりも大規模で代表的なアイルランド人グループを使った骨折に関連した問題の研究が可能になること」から、「DXA HIPシステムがアイルランドでは新規であること」が示されています。前半はbe動詞と形容詞の組み合わせによるSVC、後半には他動詞enableによるSVOが使われています。先の「今回の研究内容」部分から、時制を現在形に戻して、普遍的な事実として述べています。

 

アブストラクト第8文

We propose this system is applicable to investigate other NCDs which have the potential to improve the overall quality of patient care and substantially reduce the burden and cost of all NCDs.

「本システムによって、患者ケアの全体的な質を向上させ、全種の非感染性疾病の負担とコストを大幅に削減できる可能性を持つ他の非感染性疾病の調査にも適用できる」とあります。「___ have the potential to ___(~できる可能性がある)」や「____ is applicable to ____(~は~に適用可能である)」など、他の文脈でも使えそうな表現が並びます。We proposeも「~と考える」と強く表す際に活用できる表現です。

 

以上の文章から、次の雛形表現が抽出できました。ご自身の研究テーマにあてはめて、アブストラクトを作成してみてください。

アブストラクトから抽出した雛形表現

■_______ is/are _____, which is ______.

「~(テーマ)は、~であり、それは、~である。」

■_______ has the potential to ______ for ________.

「~は、~のために~できるポテンシャルがある。」

■However, _______ remains unsatisfactory.

「しかし、~は依然として十分ではない。」

■In this paper, we present _____. / This paper presents ______.

「そこで、本研究では、~を提示する。」

■___ enables _____.

「~は~を可能にする。」

 

次に、本文冒頭の「序論」を頭から読み進めます。

序論第1文

Non-communicable diseases (NCDs) such as arthritis, cancer, cardiovascular disease, diabetes mellitus and osteoporosis represent the most common disorders worldwide.

関節炎、がん、心血管疾患、糖尿病、骨粗鬆症などの非感染症疾患(NCDs)は、世界で最も一般的な疾患の代表である。

Non-communicable diseases (NCDs:非感染症疾患)という話題を複数形で「一般的なこと(総称)」として導入し、such asでその例をあげることにより、分野に馴染みがない読者でも内容を理解できるようになっています。また、主語で話題を導入し、動詞にはSVOを作る明快なrepresent(~を代表する)を用いることで、簡潔かつ明確に表現しています。

 

序論第2文

In Europe, today estimated 32 million people have osteoporosis which has an economic burden of 57 billion euros, and substantial morbidity and mortality, and it is predicted that 34 million people will have osteoporosis by 2025.

ヨーロッパでは現在、推定3,200万人が骨粗鬆症にかかっており、570億ユーロという経済的負担や、また、高い罹患率と死亡率となっている。2025年には3,400万人が骨粗鬆症にかかると予測されている。

続く文章では、先に導入した非感染症疾患の例から「骨粗鬆症(osteoporosis)」をとりあげ、具体的な数値を出して詳しく説明しています。また、主語peopleのあとに平易な動詞have、というSVOのパターンを2回繰り返して使っています。

 

序論第3文

Annual direct medical costs in the USA associated with osteoporotic related fractures are predicted to increase from 48.8 billion dollars (2018) to 81.5 billion dollars (2040), while the inclusion of productivity losses and caregiving expenditure is predicted to increase the 2040 cost by >13 billion dollars.

骨粗鬆症関連骨折に関連する米国における年間直接医療費は、488億ドル(2018年)から815億ドル(2040年)に増加すると予測され、生産性損失と介護支出を含めると、2040年のコストは130億ドル以上増加すると予測されている。

さらに具体的な数値を出しながら、「骨粗鬆症」が問題となる理由を述べています。ここでも、Annual direct medical costs in the USA(米国における年間直接医療費)のcostsを複数形で導入することで、広く一般的な話題であることを示しています。動詞にはare predicted to increase, is predicted to increaseという同じ表現を2箇所に使うことで、多少長くても読みやすい文に仕上げています。

 

今回確認した『序論』の表現ポイント2つをまとめます

序論の表現ポイント

ポイント①名詞の複数形を活用する。

名詞の複数形で「一般論」としてテーマを導入し、その先も複数形を中心とした不特定の名詞を使うことで、分野に馴染みのない読み手にも流れよく読ませる。

 

ポイント②「概要」から「詳細」へ順に内容を深める。

まずは概要を提示し、その後具体的な例や数値をあげながら話を進めることで、読み手が順を追って理解を深められるように構成する。その際、文構造をそろえることで、多少長くても読みやすい文章に仕上げる。

出典:HEALTH INFORMATICS JOURNAL, Jan 2022, 28 (1)

https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/14604582211066465

本年度のセミナーでは、このように、アブストラクトに加えて、「序論」(第1回)、「考察」(第2回)の表現の特徴と技法をご紹介します。あてはめて使える雛形表現についてもご提案します。皆様のご参加をお待ちしております。

 

4月20日開催のウェブセミナーのお申し込みはこちら

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2023年のTop 100 グローバル・イノベーターが明らかに [レポート] https://clarivate.com/ja/blog/top-100-global-innovators-for-2023-revealed/ https://clarivate.com/ja/blog/top-100-global-innovators-for-2023-revealed/#respond Mon, 27 Feb 2023 15:00:55 +0000 https://clarivate.com/ja/?p=7104 2023年のTop 100 グローバル・イノベーター™のレポートとリストが発表されました。研究やイノベーションの可能性を追求するだけでなく、その実用化に臨んできた企業や研究機関を、クラリベイトは12年間にわたり特定してきました。Top 100グローバル・イノベーターは才能と判断力によってリードし、新たな可能性と領域を開拓しています。最新のレポートでは、最も革新的な組織と、現代のイノベーションの動向をご覧いただけます。   可能性を追求し、革新する 改善やイノベーションを実現するのは、最初に行動する人たち、そして多くの場合、他の人たちよりも先に進み、より大きなリスクを取る人たちです。現在の問題を解決する革新的で新しいアイデアやソリューションが、富を生むだけでなく、人としてのあり方や居住環境の健全性に真の改善をもたらすことを知る人たちです。 年に一回発表される当社のTop 100 レポートでは、一貫して最高水準のイノベーションを実現している100の企業や組織を選出しています。これらの企業・組織は、何千人もの研究者を雇用し、科学や工学に投資し、新たな領域を切り開くアイデアを追求し、頂点を目指してリーダーシップを発揮しています。 しかし、意思決定者が歩む道は、ますます厳しくなっています。意思決定者は顧客、同僚、組織内など、あらゆる方向からのプレッシャーにさらされています。何が可能で、何が最大の利益とリターンをもたらす可能性が高いか、といった相反する優先事項のバランスを取らなければなりません。意思決定者には、遅延のリスク、失敗のリスク、繰り返しのリスクのプレッシャーが重くのしかかっています。このような課題に直面しながらも、2023年の最も革新的な100の組織は、才能と判断力によって厳しい決断を下し、イノベーションを実現しています。 それでは、Top 100 グローバル・イノベーター2023をご紹介しましょう。   “「多くの尊敬すべき企業とともに、10年連続でTop 100 グローバル・イノベーターに選ばれたことはとても光栄です。そして、私たちは未来と、世界における喫緊の課題の解決に貢献するイノベーションの可能性に対し、大きな期待を寄せています。」” Roy Jakobs, CEO Philips Top 100グローバル・イノベーターの選定方法 – すべてのアイデアを公平に評価 Top 100 グローバル・イノベーター・プログラムでは、世界中の発明データの完全な比較分析を行い、革新力に直接結びつく指標を用いて各特許アイデアの優位性を評価します。 個々のアイデアの優位性だけでなく、アイデアをより継続的かつ定期的に創出する組織を特定するために、クラリベイトは選出候補が満たすべき閾値を設定しました。また、過去5年間[1]に創出した特許イノベーションも指標に加えています。 選定には、クラリベイトの科学・工学領域の専門編集者が作成した、人類の発明と特許登録された問題解決のライブラリとして機能するDerwent World Patents Index™(DWPI™)と、発明が別の特許出願で、出願人や特許審査官によって参照された回数に注目するDerwent Patents Citation Index™が用いられます。 Top 100 グローバル・イノベーターへの選出条件は、候補者リストの上位を占め、過去のあらゆる発明と比較した時に最も継続的に優れた業績を残していることです。 選定方法の詳細は、こちらをご覧ください。   今年から新たに: Top 100 グローバル・イノベーター 2023による被引用回数が最も多い50の研究機関 現代のイノベーションの流れは、様々な研究分野が交差することで成り立っています。クラリベイトでは、発明活動や科学的発見に関する充実したデータを集約することで、その流れを把握・可視化し、アイデア実現に関するデータを必要としている意思決定者やイノベーターに情報を提供しています。 今年は初めて、創造された知識がどのように実用的な工学的ソリューションに至るかを追跡し、Top 100 グローバル・イノベーターによる被引用回数が最も多い、多岐にわたる、グローバル性に富んだ50の機関を特定しました。 50機関の一覧はこちらからご覧ください。   2023年版レポートの主な特徴 Top […]

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2023年のTop 100 グローバル・イノベーター™のレポートとリストが発表されました。研究やイノベーションの可能性を追求するだけでなく、その実用化に臨んできた企業や研究機関を、クラリベイトは12年間にわたり特定してきました。Top 100グローバル・イノベーターは才能と判断力によってリードし、新たな可能性と領域を開拓しています。最新のレポートでは、最も革新的な組織と、現代のイノベーションの動向をご覧いただけます。

 

可能性を追求し、革新する
改善やイノベーションを実現するのは、最初に行動する人たち、そして多くの場合、他の人たちよりも先に進み、より大きなリスクを取る人たちです。現在の問題を解決する革新的で新しいアイデアやソリューションが、富を生むだけでなく、人としてのあり方や居住環境の健全性に真の改善をもたらすことを知る人たちです。

年に一回発表される当社のTop 100 レポートでは、一貫して最高水準のイノベーションを実現している100の企業や組織を選出しています。これらの企業・組織は、何千人もの研究者を雇用し、科学や工学に投資し、新たな領域を切り開くアイデアを追求し、頂点を目指してリーダーシップを発揮しています。

しかし、意思決定者が歩む道は、ますます厳しくなっています。意思決定者は顧客、同僚、組織内など、あらゆる方向からのプレッシャーにさらされています。何が可能で、何が最大の利益とリターンをもたらす可能性が高いか、といった相反する優先事項のバランスを取らなければなりません。意思決定者には、遅延のリスク、失敗のリスク、繰り返しのリスクのプレッシャーが重くのしかかっています。このような課題に直面しながらも、2023年の最も革新的な100の組織は、才能と判断力によって厳しい決断を下し、イノベーションを実現しています。

それでは、Top 100 グローバル・イノベーター2023をご紹介しましょう。

 

“「多くの尊敬すべき企業とともに、10年連続でTop 100 グローバル・イノベーターに選ばれたことはとても光栄です。そして、私たちは未来と、世界における喫緊の課題の解決に貢献するイノベーションの可能性に対し、大きな期待を寄せています。」”

Roy Jakobs, CEO Philips

Top 100グローバル・イノベーターの選定方法 – すべてのアイデアを公平に評価
Top 100 グローバル・イノベーター・プログラムでは、世界中の発明データの完全な比較分析を行い、革新力に直接結びつく指標を用いて各特許アイデアの優位性を評価します。

個々のアイデアの優位性だけでなく、アイデアをより継続的かつ定期的に創出する組織を特定するために、クラリベイトは選出候補が満たすべき閾値を設定しました。また、過去5年間[1]に創出した特許イノベーションも指標に加えています。

選定には、クラリベイトの科学・工学領域の専門編集者が作成した、人類の発明と特許登録された問題解決のライブラリとして機能するDerwent World Patents Index™(DWPI™)と、発明が別の特許出願で、出願人や特許審査官によって参照された回数に注目するDerwent Patents Citation Index™が用いられます。

Top 100 グローバル・イノベーターへの選出条件は、候補者リストの上位を占め、過去のあらゆる発明と比較した時に最も継続的に優れた業績を残していることです。

選定方法の詳細は、こちらをご覧ください。

 

今年から新たに: Top 100 グローバル・イノベーター 2023による被引用回数が最も多い50の研究機関
現代のイノベーションの流れは、様々な研究分野が交差することで成り立っています。クラリベイトでは、発明活動や科学的発見に関する充実したデータを集約することで、その流れを把握・可視化し、アイデア実現に関するデータを必要としている意思決定者やイノベーターに情報を提供しています。

今年は初めて、創造された知識がどのように実用的な工学的ソリューションに至るかを追跡し、Top 100 グローバル・イノベーターによる被引用回数が最も多い、多岐にわたる、グローバル性に富んだ50の機関を特定しました。

50機関の一覧はこちらからご覧ください。

 

2023年版レポートの主な特徴
Top 100 グローバル・イノベーター 2023 は、12の国 と地域から選出されました。アジアは昨年の54から増えた、58の組織がランクインして優位性を拡大しています。セクター別では、「エレクトロニクス・コンピューター機器」がTop 100 グローバル・イノベーター 2023 で最大のインダストリーセクターとなっています。「化学・素材」セクターと「半導体」セクターが同率2位で、「自動車」セクターがそれに続いています。

2023年版レポートの詳細な分析結果はこちらをご覧ください。

 

Top100の枠を超えた、充実したデータとインテリジェンス
今年のレポートでは、グローバルなイノベーション・エコシステムをより深く理解するために、Top 100グローバル・イノベーターの枠を超えて視野を広げています。

この過程で最終選考に残った上位2,000の組織を含む、グローバル・イノベーターに関する当社の完全なデータセットを活用することで、国、地域、インダストリーセクターのパフォーマンスを可視化することができます。

これにより、各インダストリーをより深く掘り下げ、どの国や地域が主要セクターでリードしているのかを明確にすることで、企業や組織によるイノベーションの動向を把握し、イノベーションと知的財産に関する意思決定に役立つ、変革的なインテリジェンスを提供することが可能です

また、Top 100 グローバル・イノベーター選定プロセス以外にも、クラリベイトが持つグローバルな研究やイノベーションに関するデータセットは、イノベーターの業務や意思決定の可視化・指針の決定に日々用いられ、現代のイノベーション・エコシステムの複雑なダイナミクスを明確化しています。

グローバル・イノベーターの完全なデータセットの入手と、知的財産の可能性の実現にクラリベイトがどう貢献できるかに関する詳細については、こちらまでお問い合わせください。

 

複雑なグローバル・イノベーションの動向を明確に把握する
現代のイノベーションの状況は、現在の知識の境界を定義する糸一本一本が織りなす巨大なタペストリーのようなものです。イノベーションやアイデアに関するインテリジェンスは、現在の可能性の限界を定義するものであり、イノベーションにおける意思決定の基礎となるものです。

Top100グローバル・イノベーター2023に選出された企業・組織の皆様に、心よりお祝い申し上げます。今回選ばれた企業・組織の皆様は、今後も領域を切り開き、イノベーションを通して、何十年にわたって技術的な向上を定義していくことでしょう。

 

Top100企業・組織の一覧、選定方法、2023年の分析については、こちらをご覧ください。

 

[1] Top 100 グローバル・イノベーター 2023の5年間の評価期間は、2017年から2021年までです。

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知財管理は正しく理解することで大きな価値が生まれます https://clarivate.com/ja/blog/ip-management-theres-significant-value-in-getting-it-right/ https://clarivate.com/ja/blog/ip-management-theres-significant-value-in-getting-it-right/#respond Thu, 20 Oct 2022 09:54:41 +0000 https://clarivate.com/ja/?p=5957 英語原文サイト 本記事は英文ブログを日本語に翻訳再編集したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。   知的財産の管理方法は、組織の収益に直接的な影響を与えることができるでしょうか。更新期限の遅れ、知的財産権の失効、最終的な収益や権利の損失など、これらの資産を適切に管理しない場合のコストは一般的に理解されていますが、知的財産管理を適切に行うことの価値は見落とされがちです。このブログでは、知的財産管理へのベスト・イン・クラスのアプローチから得られる潜在的な商業的価値を探ります。 企業の知財担当者にとって、知的財産の追跡、管理、分析、収益化という課題は、かつてないほど複雑になっています。急速に拡大するIPポートフォリオ、加速するビジネスサイクル、より少ない労力でより多くのことをこなさなければならないというプレッシャーが、法務部門に負担を与えています。 さらに、企業の知的財産資産を管理する担当者が、複数のソフトウェアシステムを使用しているケースが多いという事実が、この問題をさらに深刻にしています。情報入力のためのシステム、特許検索のためのシステム、特許の出願と実務のためのシステムなどです。商標を管理するために、まったく別のシステムを使用している場合もあります。このような場合、多くの切り替えが必要になり、すべてを同期させるために手作業によるデータ入力が必要になります。 異なるシステムで作業することは煩雑なだけでなく、コストがかかります。複数のプラットフォームを維持し、アップグレードするためには費用がかかります。さらに、異なるシステムを使用することによるプロセスの効率性は下がり、長期的には数百万ドルの生産性が失われる可能性があります。また、何か見落としができてしまうリスクもあります。そのような見落としがあれば、高額な侵害訴訟や、市場から製品やブランドを撤退させなければならないという事態につながるかもしれません。   近代化の価値 前述のような事態を避けるために、もっと良い方法があるはずです。幸いなことに、それは包括的な知財ライフサイクルアプローチに基づいた知財マネジメントシステム(IPMS)の近代化です。最新のIPMS技術を使用することで、異なるシステムに関連する多くの非効率性を解決し、その過程で重要かつプラスの経済効果を実現します。 どれくらいの効果があるのでしょうか?控えめに見積もっても、分散されたシステムによるアプローチに比べ、30%のコスト改善*が見込めます。内訳を見てみましょう。 システムの近代化により、オンプレミスシステムの保守とアップグレードのコストを排除することで、30%のコスト削減を実現することができます。これは、70万ドル、さらに知財データ漏洩のリスクを減らすことで10万ドルの追加となる可能性があります。 異なるシステムに起因するプロセスの非効率性を最小限に抑えることで、生産性の向上と精度の改善により、さらに30%のコスト削減が期待できます。これは、年間440万ドルの節約につながる可能性があります。年金更新時の補償範囲を拡大するソリューションにより、さらに年間150万ドルの節約になる可能性があります。 さらに、無駄な特許出願と維持費を削減し、製品を市場から撤収しなければならないリスクを最小限に抑え、侵害の法的リスクを最小限に抑えることで、30%の節約を実現することができます。これらの改善策を合わせると、850万ドルの節約になります。 これらの改善により、5年間で3700万ドルのコスト削減が可能です。これは、あなたの収益に直接つながります。   解決策は、今日、ここにあります クラリベイトは、知的財産のライフサイクルを統合管理するアプローチを提供し、現在の知的財産管理にみられる分散されたシステムに代わる説得力のある選択肢を提供します。 当社の包括的な知財ライフサイクル管理ソリューションは、他のプロバイダーでは利用できない独自の機能、プロセス、サービスのセットを結集しています。その結果、当社のグローバルなベストプラクティス、ソリューションやデータセット間のシームレスな接続を可能にする統一技術基盤、新しい機能を展開するための時間、コスト、複雑さを軽減する革新的な技術を組み合わせた、信頼できるエンドツーエンドのソリューションが誕生しました。 当社のエンドツーエンドの知財ライフサイクル管理ソリューションは、企業チームが今日の知財管理ワークフローから障害を取り除くと同時に、将来のイノベーションへのスムーズな道筋を提供することを可能にします。これは、知財の可能性を最大限に引き出し、IPMSへの投資の価値を最大限に引き出す鍵となります。 詳細をお知りになりたい方はぜひクラリベイトへお問い合わせください。   *これらの数値は、オンプレミスソフトウェアシステムの維持、アップグレード、サポート、データ漏洩、生産性低下につながるプロセスの非効率性、特許更新の遅れ、商業リスクの増加、侵害のリスクなど、異なる知財管理システムや分散したプロセスの使用に関連するコストの分析から導き出されたものです。データはリクエストに応じて提供します。

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英語原文サイト

本記事は英文ブログを日本語に翻訳再編集したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

 

知的財産の管理方法は、組織の収益に直接的な影響を与えることができるでしょうか。更新期限の遅れ、知的財産権の失効、最終的な収益や権利の損失など、これらの資産を適切に管理しない場合のコストは一般的に理解されていますが、知的財産管理を適切に行うことの価値は見落とされがちです。このブログでは、知的財産管理へのベスト・イン・クラスのアプローチから得られる潜在的な商業的価値を探ります。

企業の知財担当者にとって、知的財産の追跡、管理、分析、収益化という課題は、かつてないほど複雑になっています。急速に拡大するIPポートフォリオ、加速するビジネスサイクル、より少ない労力でより多くのことをこなさなければならないというプレッシャーが、法務部門に負担を与えています。

さらに、企業の知的財産資産を管理する担当者が、複数のソフトウェアシステムを使用しているケースが多いという事実が、この問題をさらに深刻にしています。情報入力のためのシステム、特許検索のためのシステム、特許の出願と実務のためのシステムなどです。商標を管理するために、まったく別のシステムを使用している場合もあります。このような場合、多くの切り替えが必要になり、すべてを同期させるために手作業によるデータ入力が必要になります。

異なるシステムで作業することは煩雑なだけでなく、コストがかかります。複数のプラットフォームを維持し、アップグレードするためには費用がかかります。さらに、異なるシステムを使用することによるプロセスの効率性は下がり、長期的には数百万ドルの生産性が失われる可能性があります。また、何か見落としができてしまうリスクもあります。そのような見落としがあれば、高額な侵害訴訟や、市場から製品やブランドを撤退させなければならないという事態につながるかもしれません。

 

近代化の価値

前述のような事態を避けるために、もっと良い方法があるはずです。幸いなことに、それは包括的な知財ライフサイクルアプローチに基づいた知財マネジメントシステム(IPMS)の近代化です。最新のIPMS技術を使用することで、異なるシステムに関連する多くの非効率性を解決し、その過程で重要かつプラスの経済効果を実現します。

どれくらいの効果があるのでしょうか?控えめに見積もっても、分散されたシステムによるアプローチに比べ、30%のコスト改善*が見込めます。内訳を見てみましょう。

  • システムの近代化により、オンプレミスシステムの保守とアップグレードのコストを排除することで、30%のコスト削減を実現することができます。これは、70万ドル、さらに知財データ漏洩のリスクを減らすことで10万ドルの追加となる可能性があります。
  • 異なるシステムに起因するプロセスの非効率性を最小限に抑えることで、生産性の向上と精度の改善により、さらに30%のコスト削減が期待できます。これは、年間440万ドルの節約につながる可能性があります。年金更新時の補償範囲を拡大するソリューションにより、さらに年間150万ドルの節約になる可能性があります。
  • さらに、無駄な特許出願と維持費を削減し、製品を市場から撤収しなければならないリスクを最小限に抑え、侵害の法的リスクを最小限に抑えることで、30%の節約を実現することができます。これらの改善策を合わせると、850万ドルの節約になります。

これらの改善により、5年間で3700万ドルのコスト削減が可能です。これは、あなたの収益に直接つながります。

 

解決策は、今日、ここにあります

クラリベイトは、知的財産のライフサイクルを統合管理するアプローチを提供し、現在の知的財産管理にみられる分散されたシステムに代わる説得力のある選択肢を提供します。

当社の包括的な知財ライフサイクル管理ソリューションは、他のプロバイダーでは利用できない独自の機能、プロセス、サービスのセットを結集しています。その結果、当社のグローバルなベストプラクティス、ソリューションやデータセット間のシームレスな接続を可能にする統一技術基盤、新しい機能を展開するための時間、コスト、複雑さを軽減する革新的な技術を組み合わせた、信頼できるエンドツーエンドのソリューションが誕生しました。

当社のエンドツーエンドの知財ライフサイクル管理ソリューションは、企業チームが今日の知財管理ワークフローから障害を取り除くと同時に、将来のイノベーションへのスムーズな道筋を提供することを可能にします。これは、知財の可能性を最大限に引き出し、IPMSへの投資の価値を最大限に引き出す鍵となります。

詳細をお知りになりたい方はぜひクラリベイトへお問い合わせください。

 

*これらの数値は、オンプレミスソフトウェアシステムの維持、アップグレード、サポート、データ漏洩、生産性低下につながるプロセスの非効率性、特許更新の遅れ、商業リスクの増加、侵害のリスクなど、異なる知財管理システムや分散したプロセスの使用に関連するコストの分析から導き出されたものです。データはリクエストに応じて提供します。

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知財管理ソフトウェアのプロバイダーを選択する際に考慮すべき10の要素 https://clarivate.com/ja/blog/10-factors-to-consider-when-selecting-an-ip-management-software-provider/ https://clarivate.com/ja/blog/10-factors-to-consider-when-selecting-an-ip-management-software-provider/#respond Tue, 11 Oct 2022 08:02:21 +0000 https://clarivate.com/ja/?p=5820 英語原文サイト 本記事は英文ブログを日本語に翻訳再編集したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。   知財管理ソフトウェアを選択する場合、多くの選択肢があります。適切なソフトウェアを評価し、選択することは、非常に難しいことです。ここでは、知財管理ソフトウェアのプロバイダーを選択するための10のヒントをご紹介します。 近年、知的財産管理ソフトウェア(IPMS)は大きな進歩を遂げました。テクノロジーの進化に伴い、多くの企業や法律事務所が、旧来のシステムではもはやニーズに応えられないと感じています。市場には多くの選択肢がありますが、すべてのIPMSプロバイダーのシステムが同じように作られているわけではありません。適切なプロバイダーを選択することは、利点と潜在的な落とし穴に満ちた複雑なタスクのように思えるかもしれません。今日のプロセスを改善し、将来のニーズに対応するためには容易に拡張できるプロバイダーを選択する必要があります。 もし、あなたが知財管理ソフトウェアのプロバイダーを選んでいる最中であれば、このブログがお役に立つこととなるでしょう。   ここでは、知財管理ソフトウェアのプロバイダーを選択する際のポイントを紹介します 評判・強み 統合の柔軟性 セキュリティと性能 各国法・フォームの網羅性 タスク・ワークフロー管理 検索とレポート セキュアなコラボレーション 先行技術・IDS管理 IPデータロードマップ 実装、トレーニング、サポート   1.評判・強み プロバイダー候補の体力と健全性を評価することが重要です。アクティブユーザーである顧客基盤が拡大しているプロバイダーを探しましょう。G2やSalesforce Appexchangeなどのオンラインレビューサイトで、プロバイダーとそのソリューションやサービスに対するユーザーのレビューを読んでみてください。 また、プロバイダーが新しい機能の開発に投資しているかどうか、知財関連のデータベースや追加の知財関連サービスを提供しているかどうかも確認する必要があります。これらはすべて、プロバイダーが将来にわたってお客様のニーズを満たすことができるかどうかを示すものです。 2.統合の柔軟性 そのプロバイダーは、他の最高水準のシステムとの統合機能を提供していますか?他のソリューションとの深い統合を可能にするオープンAPIを備えたIPMSソリューションを探してください。これにより、既存のシステムや特定の機能のプロセスを維持しながら、最新のIPMS技術を最大限に活用する柔軟性が得られます。 3.セキュリティと性能 サイバー攻撃、ランサムウェア、企業スパイは増加の一途をたどっています。 IPMS プロバイダーがデータを保護し、最適なパフォーマンスを確保するために適切な措置を講じていることを確認することは、これまで以上に重要になっています。 アプリケーションを監視する専任の Dev-Ops チーム、専任のセキュリティチーム、および堅牢な認証保護を含む柔軟なセキュリティモデルがあることを確認してください。 プロバイダーが提携しているサードパーティについて尋ねて、確かな実績を持つ信頼できる企業であることを確認することもお勧めします。これらは、プロバイダーが効果的にリスクを管理しながら、期待されるパフォーマンスを実現する能力を評価するための重要な要素です。 4.各国法・フォームの網羅性 世界の知的財産法は絶えず変化しているため、IPMS に正確で最新の国の法律定義が含まれていることが重要です。 同様に、適切に管理された特許商標庁 (PTO) フォーム ライブラリは、時間のかかるデータのコピーアンドペーストを回避するために重要です。 プロバイダーが国とフォームを更新する頻度、これらのプロセスが自動化されているかどうか、カスタマイズされた国の法律規則が許可されているかどうか、PTO フォームの生成がシームレスに統合されているかどうかを知ることが重要です。 5.タスク・ワークフロー管理 タスクの合理化と自動化は、IPMSの重要な成功要因です。IPMSソリューションは、プロバイダーが大規模な設定をしなくても、組織独自のワークフロー要件を満たすように調整できることを確認してください。 ワークフローの「ビルディングブロック」を提供し、条件付きロジックに基づいて、タスクの開始やスケジュール、電子メールの生成、フィールドの更新などを簡単にカスタマイズできるソリューションを探してください。理想的なソリューションは、IP部門に新たな負担を強いることなく、ユーザーに権限を与えることができます。 6.検索とレポート 複雑な知的財産データを簡単に見つけ出し、明確で実用的なレポートを素早く作成する能力は、IPMSの重要な成功要因です。知的財産ポートフォリオの全文キーワード検索や強力なフィルタリングなどの機能により、時間と労力を節約することができます。最高のソリューションは、柔軟なデータフォーマットで幅広いレポートを作成でき、レポートを即座にカスタマイズすることができます。ユーザーのニーズに合わせて適切な情報を表示するダッシュボードやビジュアライゼーションは、意思決定者に情報を提供する上で重要です。 IPfolioにおけるダッシュボードとビジュアライゼーション 7.セキュアなコラボレーション IPMSは、コラボレーションのためのプラットフォームを提供する必要があります。 プロバイダーは、内部ユーザーと外部パートナーの両方によるIPMSへのアクセスをサポートする必要があります。権限とセキュリティの管理は、外部の関係者が閲覧できる内容を制御し、その活動を監視するための監査とレポートが容易に行えるようにする必要があります。これらの要素は、許可されたアクセスのみを確保しながら、生産的なコラボレーションを促進するために不可欠です。 8.先行技術・IDS管理 先行技術 の管理 と情報開示報告書(IDS)の作成は、非常に時間のかかる作業です。この重要な作業を効率化するために設計された、専用のIDS管理機能を持つIPMSを探してください。特許、公開、NPL文書の検索可能なライブラリが含まれていますか?グローバルな特許情報と統合されていますか?USPTO […]

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英語原文サイト

本記事は英文ブログを日本語に翻訳再編集したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

 

知財管理ソフトウェアを選択する場合、多くの選択肢があります。適切なソフトウェアを評価し、選択することは、非常に難しいことです。ここでは、知財管理ソフトウェアのプロバイダーを選択するための10のヒントをご紹介します。

近年、知的財産管理ソフトウェア(IPMS)は大きな進歩を遂げました。テクノロジーの進化に伴い、多くの企業や法律事務所が、旧来のシステムではもはやニーズに応えられないと感じています。市場には多くの選択肢がありますが、すべてのIPMSプロバイダーのシステムが同じように作られているわけではありません。適切なプロバイダーを選択することは、利点と潜在的な落とし穴に満ちた複雑なタスクのように思えるかもしれません。今日のプロセスを改善し、将来のニーズに対応するためには容易に拡張できるプロバイダーを選択する必要があります。

もし、あなたが知財管理ソフトウェアのプロバイダーを選んでいる最中であれば、このブログがお役に立つこととなるでしょう。

 

ここでは、知財管理ソフトウェアのプロバイダーを選択する際のポイントを紹介します

  1. 評判・強み
  2. 統合の柔軟性
  3. セキュリティと性能
  4. 各国法・フォームの網羅性
  5. タスク・ワークフロー管理
  6. 検索とレポート
  7. セキュアなコラボレーション
  8. 先行技術・IDS管理
  9. IPデータロードマップ
  10. 実装、トレーニング、サポート

 

1.評判・強み

プロバイダー候補の体力と健全性を評価することが重要です。アクティブユーザーである顧客基盤が拡大しているプロバイダーを探しましょう。G2Salesforce Appexchangeなどのオンラインレビューサイトで、プロバイダーとそのソリューションやサービスに対するユーザーのレビューを読んでみてください。

また、プロバイダーが新しい機能の開発に投資しているかどうか、知財関連のデータベースや追加の知財関連サービスを提供しているかどうかも確認する必要があります。これらはすべて、プロバイダーが将来にわたってお客様のニーズを満たすことができるかどうかを示すものです。

2.統合の柔軟性

そのプロバイダーは、他の最高水準のシステムとの統合機能を提供していますか?他のソリューションとの深い統合を可能にするオープンAPIを備えたIPMSソリューションを探してください。これにより、既存のシステムや特定の機能のプロセスを維持しながら、最新のIPMS技術を最大限に活用する柔軟性が得られます。

3.セキュリティと性能

サイバー攻撃、ランサムウェア、企業スパイは増加の一途をたどっています。 IPMS プロバイダーがデータを保護し、最適なパフォーマンスを確保するために適切な措置を講じていることを確認することは、これまで以上に重要になっています。

アプリケーションを監視する専任の Dev-Ops チーム、専任のセキュリティチーム、および堅牢な認証保護を含む柔軟なセキュリティモデルがあることを確認してください。 プロバイダーが提携しているサードパーティについて尋ねて、確かな実績を持つ信頼できる企業であることを確認することもお勧めします。これらは、プロバイダーが効果的にリスクを管理しながら、期待されるパフォーマンスを実現する能力を評価するための重要な要素です。

4.各国法・フォームの網羅性

世界の知的財産法は絶えず変化しているため、IPMS に正確で最新の国の法律定義が含まれていることが重要です。 同様に、適切に管理された特許商標庁 (PTO) フォーム ライブラリは、時間のかかるデータのコピーアンドペーストを回避するために重要です。 プロバイダーが国とフォームを更新する頻度、これらのプロセスが自動化されているかどうか、カスタマイズされた国の法律規則が許可されているかどうか、PTO フォームの生成がシームレスに統合されているかどうかを知ることが重要です。

5.タスク・ワークフロー管理

タスクの合理化と自動化は、IPMSの重要な成功要因です。IPMSソリューションは、プロバイダーが大規模な設定をしなくても、組織独自のワークフロー要件を満たすように調整できることを確認してください。

ワークフローの「ビルディングブロック」を提供し、条件付きロジックに基づいて、タスクの開始やスケジュール、電子メールの生成、フィールドの更新などを簡単にカスタマイズできるソリューションを探してください。理想的なソリューションは、IP部門に新たな負担を強いることなく、ユーザーに権限を与えることができます。

6.検索とレポート

複雑な知的財産データを簡単に見つけ出し、明確で実用的なレポートを素早く作成する能力は、IPMSの重要な成功要因です。知的財産ポートフォリオの全文キーワード検索や強力なフィルタリングなどの機能により、時間と労力を節約することができます。最高のソリューションは、柔軟なデータフォーマットで幅広いレポートを作成でき、レポートを即座にカスタマイズすることができます。ユーザーのニーズに合わせて適切な情報を表示するダッシュボードビジュアライゼーションは、意思決定者に情報を提供する上で重要です。

IPfolioにおけるダッシュボードとビジュアライゼーション

7.セキュアなコラボレーション

IPMSは、コラボレーションのためのプラットフォームを提供する必要があります。

プロバイダーは、内部ユーザーと外部パートナーの両方によるIPMSへのアクセスをサポートする必要があります。権限とセキュリティの管理は、外部の関係者が閲覧できる内容を制御し、その活動を監視するための監査とレポートが容易に行えるようにする必要があります。これらの要素は、許可されたアクセスのみを確保しながら、生産的なコラボレーションを促進するために不可欠です。

8.先行技術・IDS管理

先行技術

の管理 と情報開示報告書(IDS)の作成は、非常に時間のかかる作業です。この重要な作業を効率化するために設計された、専用のIDS管理機能を持つIPMSを探してください。特許、公開、NPL文書の検索可能なライブラリが含まれていますか?グローバルな特許情報と統合されていますか?USPTO SB08フォームを正しいフォーマットで簡単に生成できますか?これらやその他の重要な機能は、特に多くの引用を伴う出願において、時間と労力を節約することができます。

9.IPデータロードマップ

IPデータの威力は拡大しています。IPMSに投資する前に、プロバイダーのIPデータ戦略を理解することが重要です。頻繁に更新される高品質のIPデータにアクセスでき、データを活用して検証や充実化、自動化、ワンクリック・ドッキング、その他の利点を提供しているかどうかを確認しましょう。また、関連データの検索を簡素化し、一般的なタスクを自動化する機能を備えたプライベートPTO統合を提供する必要があります。これらの要素は、IPデータのビジネス価値を最大限に引き出す鍵となります。

FoundationIPにおけるIPデータの検証

10.実装、トレーニング、サポート

IPMSの導入では、混乱を最小限に抑え、価値実現までの時間を短縮することが重要な成功要因です。プロバイダーが明確に定義された実装手法を持っていることを確認してください。専任のプロジェクトマネージャーと強力なカスタマーサポートチームがいますか?プロバイダーはテストに責任を持ちますか?知識豊富なオンデマンドのトレーニングやサポートをニーズに合わせて提供してくれますか?プロバイダーが販売後もずっとサポートしてくれることを確認することは、ソリューションの価値を最大化し、頭痛の種を最小限に抑えるために非常に重要です。

 

適切な IPMS プロバイダーの選択

IPMSプロバイダーを選択することは、慎重に検討し評価することが必要な重要な決定です。クラリベイトでは、業界をリードする知的財産管理ソリューションを構築するために多大な投資を行っています。弊社のソリューションは1,600社以上のお客様が、貴重な知的財産資産を管理するために日々利用しています。

なぜ、世界中の多くの知財専門家がクラリベイトをパートナーとして選ぶのでしょうか?その3つの理由をご紹介します。

 

クラリベイトの知的財産管理ソフトウェアについて、お問い合わせください。

 

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IPマネジメント市場を牽引するクラリベイトのソリューション https://clarivate.com/ja/blog/clarivate-solutions-lead-the-way-in-the-ip-management-market/ https://clarivate.com/ja/blog/clarivate-solutions-lead-the-way-in-the-ip-management-market/#respond Thu, 06 Oct 2022 15:00:23 +0000 https://clarivate.com/ja/?p=5812 英語原文サイト https://clarivate.com/blog/clarivate-solutions-lead-the-way-in-the-ip-management-market/ 本記事は英文ブログを日本語に翻訳再編集したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。 クラリベイト™は、Hyperion Global Partnersの2022年版MarketView™レポート「法律事務所および企業向け知的財産管理システム」において、特別賞を受賞いたしました。 Hyperion Global PartnersのMarketViewレポートは、知的財産管理市場を牽引するトレンドのレビューと、知的財産管理ソフトウェア(IPMS)業界におけるソリューションプロバイダーの評価を提供するものです。今年のレポートでは、クラリベイトの知的財産管理ソリューション全8製品が評価され、IPfolio™とFoundationIP™が「企業および法律事務所向けの先進的ソリューション」に選ばれました。 Hyperion Global PartnersのManaging DirectorであるEyal Ifferganは、次のように述べています。「クラリベイトは、知財業界におけるマーケットリーダーシップとイノベーションの長い歴史を持っています。法律事務所および企業向け知財管理システムの2022年MarketViewレポートにおいて、クラリベイトのソリューションが7つのマーケットリーダーおよび5つの高度な革新性を獲得したことからも明らかなように、CPAグローバルの加入は、素晴らしい知財関連ソフトウェア製品およびサービスのラインナップの拡充につながりました」。 進化するイノベーション環境のためのソリューション   クラリベイトでは、世界がイノベーションを生み出し、保護し、前進させる方法を改善することを使命としています。私たちの戦略は、知的財産の専門家がより効果的かつ効率的に知的財産を管理できるようにすることを目的とした統合ソリューションを通じて、テクノロジーとデータ機能を拡大することに重点を置いています。 昨年は、ワークフローの統合、コラボレーション、効率化といった知的財産の専門家のニーズに対応するため、さまざまな新機能を追加しました。これには、商標ソリューションであるCompuMark™のIPfolioおよびFoundationIPへの統合が含まれます。これらの統合により、企業の知的財産部門や知的財産法律事務所は、ポートフォリオデータを完全かつ正確に保ちながら、手動でのデータ入力作業を減らすことで、時間を節約し、データ品質を向上させ、リスクを最小限に抑えることができるのです。 “これらの商標システムの統合は、企業の知財部門や知財法律事務所がポートフォリオデータを完全かつ正確に保ちながら、手動でのデータ入力作業を減らし、リスクを最小限に抑え、データ品質を向上させるのに役立ちます。” 今年のMarketViewレポートでは、これらの動きがIPマネジメント市場にとってどのような価値があるのかを明らかにしています。 IPfolioは、Salesforceプラットフォームの成熟度においてマーケットリーダーとして評価されました   レポート内で説明されているように、IPfolioは、Salesforceプラットフォーム上で知財管理を採用した最初の知財管理ソリューションであり、これを活用して、常に進化するツール、機能、パートナーシップを備えた独自の価値提案を提供しています。また、IPfolioは、「IPfolio クライアントサイトに対する一元的な監視とアップグレード制御を提供する高度なプラットフォームツールセット」により、エンタープライズサイト管理部門で高い革新性を評価されています。 FoundationIPは、「Outside Counsel Collaboration (For Corporations)」と「Law Firm Approachability (For Law Firm)」の2部門でマーケットリーダー賞を受賞しました。   MarketViewレポートでは、FoundationIPは「法律事務所向けのクラウドベース知財マネジメントのマーケットリーダーであり、あらゆる規模の法律事務所の知財業務の生産性を向上させる、多く採用されているアプローチである」と説明されています。FoundationIPはまた、「クラリベイトの膨大なIP参照データカタログによってシームレスにサポートされた、動的参照および先行技術管理を特徴とする統合IDS管理機能」によって、統合参照管理において高い革新性を評価されています。 今回のHyperion Global Partnersによる評価では、クラリベイトの他の6つの知財管理ソリューションも対象となり、市場での強みを評価されました。 MemotechとUnycomは、企業向けの先進的なソリューションとしてVendorView™特別賞を受賞しました。Memotechは、リモートアップデートフレームワークに加え、メンテナンスと審査管理のための主要なソリューションとして常に評価されています。Unycomは、洗練された発明管理とサポート、および特許委員会との連携が評価されました。さらに、Inprotechは、洗練されたグローバルな法律事務所の複雑なニーズに対応するために設計された国際的な機能で評価されました。 知財業界のイノベーションを推進する   クラリベイトは、知的財産サービスの競争環境が進化する中、知的財産の専門家が知的財産データ、テクノロジー、サービスを活用することによって課題に対処し、より効率的、競争的、収益的になるよう支援することに取り組んでいます。クラリベイトのソリューションがこのような有力な市場レポートで評価され、IPエコシステムの接続によりIP管理プロセスの煩雑さを取り除くという当社の長期的な戦略が支持されたことを光栄に思います。 Hyperion Research は、法律業界向けに独立した市場調査およびアドバイザリーサービスを提供しています。同社のMarketView™レポートは、ソリューションの定義、ソリューションプロバイダーの状況、市場規模、採用シナリオなど、主要セグメントにおけるリーガルソリューション市場の分析を提供しています。「法律事務所および企業向け知的財産管理システム」レポートの全文は、Hyperionから直接ご購入いただけます: https://www.hyperiongp.com/research/marketview-ip-mgmt/ 知的財産の可能性を最大限に引き出すお手伝いをいたします。弊社がどのように企業の技術革新のスピードアップ、知的財産の保護、TCOの削減を支援しているか、その詳細をご覧ください。(英語サイト)

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英語原文サイト
https://clarivate.com/blog/clarivate-solutions-lead-the-way-in-the-ip-management-market/

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クラリベイト™は、Hyperion Global Partnersの2022年版MarketView™レポート「法律事務所および企業向け知的財産管理システム」において、特別賞を受賞いたしました。

Hyperion Global PartnersのMarketViewレポートは、知的財産管理市場を牽引するトレンドのレビューと、知的財産管理ソフトウェア(IPMS)業界におけるソリューションプロバイダーの評価を提供するものです。今年のレポートでは、クラリベイトの知的財産管理ソリューション全8製品が評価され、IPfolio™とFoundationIP™が「企業および法律事務所向けの先進的ソリューション」に選ばれました。

Hyperion Global PartnersのManaging DirectorであるEyal Ifferganは、次のように述べています。「クラリベイトは、知財業界におけるマーケットリーダーシップとイノベーションの長い歴史を持っています。法律事務所および企業向け知財管理システムの2022年MarketViewレポートにおいて、クラリベイトのソリューションが7つのマーケットリーダーおよび5つの高度な革新性を獲得したことからも明らかなように、CPAグローバルの加入は、素晴らしい知財関連ソフトウェア製品およびサービスのラインナップの拡充につながりました」。

進化するイノベーション環境のためのソリューション

 

クラリベイトでは、世界がイノベーションを生み出し、保護し、前進させる方法を改善することを使命としています。私たちの戦略は、知的財産の専門家がより効果的かつ効率的に知的財産を管理できるようにすることを目的とした統合ソリューションを通じて、テクノロジーとデータ機能を拡大することに重点を置いています。

昨年は、ワークフローの統合、コラボレーション、効率化といった知的財産の専門家のニーズに対応するため、さまざまな新機能を追加しました。これには、商標ソリューションであるCompuMark™のIPfolioおよびFoundationIPへの統合が含まれます。これらの統合により、企業の知的財産部門や知的財産法律事務所は、ポートフォリオデータを完全かつ正確に保ちながら、手動でのデータ入力作業を減らすことで、時間を節約し、データ品質を向上させ、リスクを最小限に抑えることができるのです。

“これらの商標システムの統合は、企業の知財部門や知財法律事務所がポートフォリオデータを完全かつ正確に保ちながら、手動でのデータ入力作業を減らし、リスクを最小限に抑え、データ品質を向上させるのに役立ちます。”

今年のMarketViewレポートでは、これらの動きがIPマネジメント市場にとってどのような価値があるのかを明らかにしています。

IPfolioは、Salesforceプラットフォームの成熟度においてマーケットリーダーとして評価されました

 

レポート内で説明されているように、IPfolioは、Salesforceプラットフォーム上で知財管理を採用した最初の知財管理ソリューションであり、これを活用して、常に進化するツール、機能、パートナーシップを備えた独自の価値提案を提供しています。また、IPfolioは、「IPfolio クライアントサイトに対する一元的な監視とアップグレード制御を提供する高度なプラットフォームツールセット」により、エンタープライズサイト管理部門で高い革新性を評価されています。

FoundationIPは、「Outside Counsel Collaboration (For Corporations)」と「Law Firm Approachability (For Law Firm)」の2部門でマーケットリーダー賞を受賞しました。

 

MarketViewレポートでは、FoundationIPは「法律事務所向けのクラウドベース知財マネジメントのマーケットリーダーであり、あらゆる規模の法律事務所の知財業務の生産性を向上させる、多く採用されているアプローチである」と説明されています。FoundationIPはまた、「クラリベイトの膨大なIP参照データカタログによってシームレスにサポートされた、動的参照および先行技術管理を特徴とする統合IDS管理機能」によって、統合参照管理において高い革新性を評価されています。

今回のHyperion Global Partnersによる評価では、クラリベイトの他の6つの知財管理ソリューションも対象となり、市場での強みを評価されました。

MemotechとUnycomは、企業向けの先進的なソリューションとしてVendorView™特別賞を受賞しました。Memotechは、リモートアップデートフレームワークに加え、メンテナンスと審査管理のための主要なソリューションとして常に評価されています。Unycomは、洗練された発明管理とサポート、および特許委員会との連携が評価されました。さらに、Inprotechは、洗練されたグローバルな法律事務所の複雑なニーズに対応するために設計された国際的な機能で評価されました。

知財業界のイノベーションを推進する

 

クラリベイトは、知的財産サービスの競争環境が進化する中、知的財産の専門家が知的財産データ、テクノロジー、サービスを活用することによって課題に対処し、より効率的、競争的、収益的になるよう支援することに取り組んでいます。クラリベイトのソリューションがこのような有力な市場レポートで評価され、IPエコシステムの接続によりIP管理プロセスの煩雑さを取り除くという当社の長期的な戦略が支持されたことを光栄に思います。

Hyperion Research は、法律業界向けに独立した市場調査およびアドバイザリーサービスを提供しています。同社のMarketView™レポートは、ソリューションの定義、ソリューションプロバイダーの状況、市場規模、採用シナリオなど、主要セグメントにおけるリーガルソリューション市場の分析を提供しています。「法律事務所および企業向け知的財産管理システム」レポートの全文は、Hyperionから直接ご購入いただけます:

https://www.hyperiongp.com/research/marketview-ip-mgmt/

知的財産の可能性を最大限に引き出すお手伝いをいたします。弊社がどのように企業の技術革新のスピードアップ、知的財産の保護、TCOの削減を支援しているか、その詳細をご覧ください。(英語サイト)

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